ルーク

なあ、ネネ

ネネ

なんでしょう?

ルーク

ヒナタのこと、随分気に入っていたな?

ネネ

そう、でしょうか

ルーク

ああ。話している時なんか、とても嬉しそうだった

ネネ

……だって、妹のように感じたんですもの

ルーク

妹……?

ネネ

はい。好奇心旺盛で、可愛い子です。だから、一緒に歩いていて楽しかったですわ

ネネ

どこかの二人……いえ、三人と違ってとても素直ですしね

ルーク

……その数に、含まれていないことを願うよ

ネネ

あの子は、本当に良い子だと思いましたわ

ルーク

……ネネは、ヒナタが女だと思うか?

ネネ

え?ええ、まあ……女の子だと思いますわ

ルーク

……ボク、男かと思っていた

ネネ

まあ!それは失礼ですわよ

ネネ

いくら精霊に性別がないからって、その姿に合った対応をしなければ、"紳士"とは言えませんわ

ルーク

いや、でもさ、ヒナタ自身「女だ」なんて一言も言っていなかったんだ

ネネ

だけど「男だ」とも言っていないんでしょう?

ルーク

…………

ネネ

…………

ルーク

ボクが勝ったら男、ネネが勝ったら女。それで良いな?

ネネ

ええ、問題ありませんわ

ルーク

たまには、こういう賭け事も大切だし

ネネ

本当の"正解"なんて、後から本人に聞けば良いんですものね

ヒナタ

へっくしゅん

ヒナタ

うう、飛び出したのは良いけど……どこに行けば良いの?

ヒナタ

アルド……早く、アルドに会いたいの

ヒナタ

そうだ!噂の廃院、ってやつに行ってみるの

ヒナタ

えへへ……偵察、ってやつなの♪

ヒナタ

これでもし"幽霊"の正体が分かれば、アルドにもネネおねーちゃんにも褒めてもらえるの

ヒナタ

それに……

ヒナタ

フェンおねーちゃんに怒られずに、済むと思うの

ヒナタ

フェンおねーちゃん、さっきの笑顔怖かったし……

ヒナタ

よし!そうと決まれば、廃院に向かうの!!

ヒナタ

…………廃院、ってどこなの?

廃院ならば、あちらですよ

ヒナタ

だ、誰なの!?

こんにちは、怪しい者ではありません。ただの通りすがりです

ヒナタ

……怪しいの

そんな、ひどいです……

ヒナタ

な、泣かないでほしいの!

ところで、あなた、廃院に何をしに向かうのですか?

ヒナタ

……怪しい人には話さないの

…………

ヒナタ

わ、分かったの!だから、そんな悲しそうな顔しないでほしいの!!

では、どうしてですか?

ヒナタ

き、切り替え早すぎ……

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