フェン

やっぱり、怖い?

アルマ

そりゃあね。拒絶されるかもしれないんだ、怖いに決まっているでしょ

フェン

ま、そうだよね

フェン

私もルークも、何も言わない。アルマ君のタイミングで良いと思うよ

フェン

大丈夫、きっと受け入れてくれるよ

アルマ

……ホント、お気楽というか何というか

アルマ

今晩、廃院に行くんでしょ?ボクは行かないからね

フェン

うん。お留守番、よろしくね

アルマ

二人のこと、よろしくね

レイス

へへっ♪

アルド

何事かと思ったけど……なんだ、ただのおつかいか

アルド

レイス君

レイス

な、なんだよっ!このお菓子はあげねーぞ!?

アルド

あ、うん……そうじゃなくて

アルド

レイス君達は、昔からこの街にいたの?

レイス

……いや、この街に昔から住んでいたのはオイラだけだ

アルド

へえ、二人は違うところから来たのか

レイス

ああ。ネネは「想造の村」、セキナから来たんだ

アルド

その村は、どういったところなんだい?

レイス

えーっと、オイラも詳しいことは知らないんだけど……

レイス

その大陸の最も東に位置する村で、大昔から神々を崇めているらしい。だからこそ、伝説や神話に関する書物は、その村に多く保管されているんだと

レイス

あと、村の祭壇に飾られている鏡に毎日祈りを捧げる習慣があるらしいぜ

アルド

ネネさんが信仰深いのは、その村出身だから?

レイス

多分な

レイス

この街に来たばかりの頃なんて「どうして神様にお祈りを捧げないの?」って、毎日うるさかったんだぜ

アルド

あはは、なんだか想像できるよ

アルド

アルマ君は?どこ出身なんだい?

レイス

それが、オイラもよく知らないんだ

レイス

アイツ、自分の過去について話したがらないから……

アルド

それは不思議だね

レイス

まぁ、本人が話したくないんだったら、無理に聞こうとは思わねぇけど

レイス

アイツさぁ、昔からかっこつける癖があるんだ。「知ってますけど?」「分かっていますけど?」、みたいなさ

レイス

最初はそれでイライラして、喧嘩したことも何度もあった

レイス

でも、本当にその通りなんだ

アルド

レイス

まるで人の心を読んでるみたいにさ、その人の求めていることに応えてくれるんだ

レイス

だから、

アルド

……だから?

レイス

アルマは超能力者なんだと思う!

アルド

えっ……?

レイス

きっと、心を読み取る能力があるんだ……!!

アルマ

へっくしゅん!!

フェン

あれ、アルマ君、風邪?

アルマ

どうせレイスあたりが、悪口を言ってるんだよ

フェン

あー、あり得そう

アルマ

……悪口のところ、否定して欲しかったんだけど

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