スモーキーはミネットに案内され、森へとやってきた。
木々が生い茂る中を、ふたりは黙々と歩き続けた。
スモーキーはミネットに案内され、森へとやってきた。
木々が生い茂る中を、ふたりは黙々と歩き続けた。
ふう
もう少しですから
しばらく森を進むと、大きな木箱が見えてきた。
木箱には蓋がついており、雨風にさらされて、酷く痛んでいた。
これです
これか……
スモーキーはひざまずき、木箱にそっと触れた。
では、開けますよ
は、はい
ミネットは怖くて後ろを向いた。
せーの!
スモーキーは木箱の蓋を開けた。
!
ど、どうですか?
……からっぽですよ
えっ!?
ミネットは木箱の中を覗き込んだが、なにも入っていなかった。
ほんとだわ……!
魔女なんて、ただの噂だったんですよ
……
今日はありがとうございました。
本当に助かりました
いえ。
お役に立てて何よりです
感謝しなくちゃ。
こんな若い体を手に入れたんだから……
え!?
ふふ、冗談ですよ
わ、悪い冗談だなあ……
では失礼します
お気をつけて
ミネットは静かに去っていった。
空は晴れているのに、雨が降り出した。
また天気雨だ……
辺りには、雨の匂いが生ぬるく漂っていた。