その手袋とマフラー……浅葱の事を考えながら編んだんだよ


 プレゼントが彼の視界に入るタイミングで解説する。

どう、かな?

天領浅葱(てんりょうあさぎ)

とても嬉しい。絶対に大切にするよ


 そう言って笑顔を向け、そのまま身に着けてくれる彼にホッとした。

浅葱は良くプレゼントなんかを貰ってるみたいだから、敢えて手作りにして……ちょっと頑張ってみたんだよ。
クリスマスもだけど、初めて誕生日が祝えるし……少しでも特別な物にしたくて

天領浅葱(てんりょうあさぎ)

……一生懸命考えてくれたんだね。本当に有難う


 重ねて御礼を言う彼に頭を撫でられる。
 それに私は笑って返した。

ううん。当然の事をしただけだよ。浅葱が生まれた日は、私にとっても特別なんだから


 最後は恥ずかしくなって少し小さな声になってしまった。
 頬が熱くなるのを感じながら俯いてしまうと強く抱き寄せられた。
 吸い付くように口付けられる。

……ん


 何時もより激しい口付けに思わず声が漏れてしまう。

へ、変な声出た……恥ずかしい


 一気に頬が熱を持って思わず少し引いてしまうが、強い力で引き寄せられ再び唇が奪われる。

ん……浅葱……ま……っ


 思わず言うが再び唇が重なったと思うと私の唇を割るように彼の舌が入り込んでくる。

恥ずかしい、けど……拒めない……っ


 求められるように舌が絡むのに必死に彼にしがみつきながら応えた。
 甘い刺激に何も考えられなくなる。

 熱に浮かされたような気分で彼を見ようとすれば一度唇が離れるが、再びの濃厚な口付けがされ、舌が絡み合った。

 思考は完全に停止してる。
 唯熱くて仕方が無かった。

 遂に私の足が耐えられなくなり倒れこみそうになった事で漸く唇が離れる。

はー……はー……


 必死に酸素を求めながら倒れ掛ける私を力強い腕が抱き締めた。

ど……し……た……の……あさ……ぎ


 掠れた声で返す。

天領浅葱(てんりょうあさぎ)

……ごめん、止まらなくて


 謝りながらもその声は熱を持っていて、彼の息も少し上がっている。
 初めて見るような余裕を欠いたその姿に驚いた。

こんな表情、するんだ……


 同じように彼の頬も上気していて、興奮している様子がわかる。

天領浅葱(てんりょうあさぎ)

もっと貴女が欲しい


 熱を持った視線と声。
 再び彼の顔が近付いてくる。

ちょっと待っ……んんっ

ま、又声がっ……!


 更に頬が熱くなり、慌てて彼を押し返した。

はー……はー……ちょ、ちょっと待って……休憩、させて


 搾り出すような声でどうにか懇願すればやっと彼は離れる。
思わず座り込む私を今度は備え付けられていたベンチが受け止めてくれた。。

天領浅葱(てんりょうあさぎ)

……ごめん


 再び謝る彼に緩慢な動作ながらもどうにか首を振る。

……大丈夫、だけど……ちょっと激しかったから……付いて行けなくて…………


 そう言ってから息を整え、彼を手招きして隣に座らせた。

……どうしたの、今日は


 尋ねれば甘えたような動作で肩に寄り掛かって来た。

天領浅葱(てんりょうあさぎ)

……貴女の言葉を聞いたら愛しくて、気付いたら止まらなくなってた……。
普段はこんな事にならないように気をつけているのに何だか今日に限っては上手く行かないんだ

……そっか


 弱々しい声で答える彼が年下だというのを改めて理解する。

天領浅葱(てんりょうあさぎ)

……こんな私は嫌い?


 尋ねてくる声が不安そうで、何だかそれが可愛らしくて愛しい。

ううん……そんな事無いよ。大丈夫


 言いながら軽く彼の背を叩く。

それならこの後は一杯甘やかしてあげないとって思った

天領浅葱(てんりょうあさぎ)

プロデューサー……?


 驚いたようなその声が又可愛らしくて愛しかった。

『Fratello』【クリスマス・天領浅葱誕生日番外編13/15】パートナーとして13

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