頭を抱えるみやちゃんに私は苦笑する。
でも金元さんは納得いかないみたい。
みやちゃん、ごめんね
ほんとよ、もう。
あの子は小学校の時の友達だって、何回言えば分かってくれるの……
まぁまぁ。
あや子だって悪いって思ってるよね?
……
……
あれれ~?
はぁ、まぁ確かに、二人からしたら気に入らないと思う
それは私も悪かったわ。
ごめんなさい
頭を抱えるみやちゃんに私は苦笑する。
でも金元さんは納得いかないみたい。
……なんで、そんなに気に掛けるの?
そりゃ、小学校で仲が良かったからどうしちゃったんだろうって?
感じでしょ?
フォローのつもりで間宮さんが言ったけれど、みやちゃんは違ったみたいだ。
うーん。
ちょっと違うのよ
そうなの?
わけを、聞いてもいいなか?
そのうち話すわ
みやちゃんそればっかり
……ごめんなさい。私にも事情があるのよ
……よし!
わかった!
いいよ、みや子!
え?何が?
あや子のことは任せて!
ちゃんとあたしが面倒見る!
や、別にみやちゃんがほんとに迷惑っていうなら、あたしもなにもしないわよ……
うりゃっ!
ぶーっ
いひゃ!いひゃい!
ほっぺた摘まないで!
しないって態度じゃないでしょ!
ぶーぶー
だから、ちゃんとあたしが面倒見るわよ
でも……
みや子だってわかってるでしょ、あや子が何を気にしてるか
うん……
今の関係性が変わっちゃうようなことがなければ、あたしはみや子の意志を尊重するよ
別に、ここに一条さんが入るとか、みや子があたしたちをほったらかして、一条さんとこに行っちゃうとかじゃないんでしょ
それは当たり前よ!
私の…
ほんとのお友達はあなた達だわ!
だったら、大丈夫だよ。
あや子は私が押さえておいてあげよう
……あたしが千紗都に抑えられてる間、みやちゃんはあたしの近くにはいないんでしょ?
そんな……
ちょっとだけ睦美を心配してるだけよ。
別にあなたをないがしろにはしてないでしょ
……だめだからね。
ちゃんとあたしたちのところに戻ってきてくれなくちゃ
わかってるわ
みやちゃんと千紗都とあたしは3人でずっと一緒にいるんだから
わかってる。
あなた達は大事なお友達
睦美のことが片付いたら、また3人で仲良くするんだから
……
イヤホンをとって、電源を切る。
みやちゃん相手にこんなことはしたくないけど、金元さんが本当に厄介だ。
多分金元さんはほんとうに3人でいたいだけで、ある意味悪気はないんだと思う。
みやちゃん次第ってところかなぁ。
それもそれで難しいみたいだけど。
ああ、でも、間宮さんが間に入ってるうちは大丈夫かな。
みやちゃんたちはなんとかなりそうかなぁ…
そんなことを考えながら、今度は金島くんの音を聞く。
金島くんのいう先輩ってやっぱりあの人だよね。
知ってて近づいた風でもないし、知らなかったとしたら本当に、私はどう動くのが一番むっちゃんの為になるのかな。
今度は、こっちの二人だけど…
うーん、ラブってむずかしぃ……
音が落ち着いたイヤホンを再び耳から外して、引き出しからノートを出す。
これがどういう風に活用されるかまだわからない。
活用されない方がいいに決まっている。
ノートを眺めながら、深いため息をついた。
はぁ…
らぶってむずかしぃ…