シーン1「出会い」
シーン1「出会い」
卒業式。学校屋上にて黄昏れるヤンキー
俺も今日でこの異彩高校を卒業か…
早いもんだ…
結局、この高校のテッペン獲る夢は果たせなかったな…
チクショー、アイツらと出会わなければ今頃は…
おっヤンキーじゃん。こんなところで黄昏ちゃって…青春漫画の1ページかよ
………………。
なんだ…ヲタか…いいだろ、これでお前らと会うのも最後なんだろうしよ…
ていうかヤミは最初から最後までその仮面かぶりっぱなしだったな…
お前も入学式の時と比べると丸くなったよな
まぁお前らみたいなのに合えば丸くもなるよ…。入学式…あの日は異彩高校のヤバさに初めて触れた瞬間だったぜ…
時は遡り…入学式。
遂に入学しちまった…。ここが全国からクセの強い連中が集まる異彩高校…。中学までは真面目キャラだったからか、全然モテなかった…。
高校からはヤンキーデビューして、この高校のテッペンとって、カッコイイ高校生活送ってやるぜ!そしてモテる!
オラオラオラオラ!!
いってぇ~~!クソ~!初っ端からツイてねぇ!!
……………。
うおおお!なんだコイツ!なんだその仮面!ヤベェ、急にヤベェ奴とぶつかっちまった!!
(~~~~~~~~~~~)(ヲタに耳打ち)
…ヤミが「殺す」ってさ。ご愁傷様。(合掌)
おいおいおい!俺、殺されるの!?入学初日に!?ヤベェよやっぱりこの高校!
(~~~~~~~~~~~)
ヤミが「冗談」だってさ。そういや、お前確か同じクラスだろ?私はヲタ。こいつはヤミ。ヤミは私を介してでしか会話できない。ヤンキー、よろしくな。
まぁ俺の本名は山田勉(つとむ)っていうんだが、まぁヤンキーでいいよ。よろしくな。
めちゃくちゃ真面目そうな本名だな。よろしく。これからホームルームも始まるみたいだし、教室行こうぜ。
ほっ…なんとかなってよかった…。あのヤミって奴、気を付けねぇとな…
(ツンツン)
うおっ!!!!!どうした!!!
(~~~~~~)(ヤンキーに耳打ち)
…!!!!!!なんで…
なんでお前がそんなこと知ってんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
こうして、異彩高校の個性豊かな面目に囲まれた、ヤンキーの波乱の高校生活が幕を開けたのであった。