* * *

ラムディッシュ邸前

* * *







ラムディッシュ

それじゃぁ、行ってくるぜ……。
とほほ……。

エレザ

なんてぇ顔してんだい、アンタは。
送り出しがいがないってもんだろ。

ラムディッシュ

だってさぁ……。

エレザ

いい加減腹を決めんかい!
シャキッとしぃ!
シャキッと!

ラムディッシュ

わかったよぉ……。
とほほ……。

エレザ

勇者様、この人こんなんだけど……。

勇者

あ、えっと……。
ラムディッシュさんの事は
任せてください。

エレザ

悪いねぇ、ホント。

ダイ

ラムディッシュさんのポイント
-1
だな。
























合流
















* * *

旧アインスターク城
2階北側渡り廊下

* * *











ポメラさんとソルフェージュ様が


渡り廊下をしばらく進むと


ちょっとした広場のような場所に出ました。















ポメラ

見晴らしがいいな。
こんな場所あったっけか?

ソルフェ

あの時はアインスタークの手下が襲い来る中、玉座へと続く道を探していたからな。



山の中腹にある旧アインスターク城。


広場から臨む城の外は


山の麓まで見渡すことが出来ます。


ポメラ

なるほどねぇ……。
僻地と思っていたが
案外いい場所に建ってんだな。

ソルフェ

そうだな。

ソルフェ

これなら軍隊のような団体行動であれば
すぐさま見つかってしまう。

ポメラ

投擲の格好の的だな。

ソルフェ

それに奢ったアインスタークは
城内には手練の手下を配備したものの、少数精鋭だった。

ソルフェ

我々のような少人数のパーティーが
攻略できたというのも道理というものだ。

ポメラ

そうだな。
大規模な部隊戦だったら、
それこそアンゲドルバや
ハンマ一族の方が分がある。

ポメラ

アインスターク城が山の麓だったら、アタシ達の出番はなかったかもな。

ソルフェ

まあ、そこはどうかのう?

ポメラ

……というと?

ソルフェ

大人数の薄弱な精神の持ち主は
アインスタークとは相性が悪すぎるのだ。

ソルフェ

ヤツが手にしていた『信心の鏡』のせいでな。

ポメラ

今回の探索目標だな。

ソルフェ

そうだ。

ソルフェ

ここで見つかれば御の字。
悪くても、その後の行方の手がかりを見つけ出さねばならん。

ポメラ

……ん?



ふと、ポメラさんが空を見上げました。

ソルフェ

どうかしたか、ポメラ。

ポメラ

なにか……。
なにか聞こえないか?
向こうの方から。



そう言ってポメラさんは


空の彼方を指差しました。

ソルフェ

何が聞こえるというのだ?












ソルフェージュ様は



ポメラさんが指差す先を見上げると



空には粉雪が舞っています。



ソルフェ

んー?



よく見るとそのうちの一つが


地面に落ちていかず


徐々に大きくなっているように見えます。




それに伴って、


何やら息遣いのような音が


どんどん近づいてきます。


ソルフェ

……聞こえるな。
あれは何だ?























シーラ

ハクショ―ン!!





ポメラ

シ……

ソルフェ

シーラ!!






なんと、薄着のシーラさんが



ワイルドウインドさんに乗って



到着したではありませんか。



シーラ

よ、良かったたた。
凍え死ぬ前ににに
着いたたたた。

ライル

すみません、シーラ様。
上着を忘れるとは
ライル、一生の不覚!

ソルフェ

なんという無理をするのだ。
勇でもそこまではしなかったぞ。

シーラ

それそれれれよりり
はやはやはやくくくく
中にににに……

ポメラ

いや、ダメだ。
多少マシとは言え城の中も寒い。
状況は改善しない!

ポメラ

シーラ!
急いでこれを口に咥えろ!

ソルフェ

ま、まさか!



ポメラさんは


大急ぎでトー=ガラシを取り出すと


シーラさんの口元にあてがいました。


ソルフェ

シーラ、そ、それは……

ソルフェ

……クッ。



先ほどの苦い記憶がよみがえる


ソルフェージュ様。


しかし、状況が状況だけに


言葉を飲み込みます。



シーラさんはポメラさんの言うとおり



トー=ガラシを口に咥えました。

シーラ

パクッ!




すると、みるみるうちに


体の中からポカポカと


温かくなってくるではありませんか。




あっという間にシーラさんの


体の震えが止まりました。

シーラ

すごいわ、ポメラ!
少ーしも寒くないわ!

ポメラ

だろ!

ソルフェ

か、辛くはないのか?
シーラ。

シーラ

んー……。
ちょっとピリッとする気もするけど……

シーラ

ホント、ちょっとだけね。

ソルフェ

そ、そうか。
それは良かった。

ポメラ

ドヤァ






こうして、シーラさん達は



無事合流することが出来ました。




















ギーズ

……遅い。

ギーズ

……計画外の事が起こったと
想定していたほうが良さそうだな。


































つづく

【勇者勇の装備】
レベル  :19
めいせい :191
ぶき   :新品の短剣
よろい  :鋼鉄のよろい
かぶと  :銀の額当て
たて   :なし
どうぐ  :野ばらのペンダント
      焼豚×2
      焼きとり×2
      霊薬草×5
      淡水ザメの煮凝り
      淡水ザメの骨
      淡水ザメの牙
      黒王の羽
      いつもの額当て
      王の冠
      カジノコイン×2560
      緋糸手句の防寒具
なかま  :[泉守]ダイ
      [もふもふ]もふもふ
      [魔導エンジニア]ラムディッシュ
とくぎ  :ファイアブレス
      トキシックブレス
      釣り
      カン
      介抱
じょうたい:ミリオンソードへ進行中

【シーラの装備】
レベル  :12
めいせい :230
ぶき   :いつもの本
よろい  :いつもの服
かぶと  :いつもの飾り
たて   :なし
どうぐ  :やくそう×94
      イーサ薬×9
      おみやげ×99
      ガラスの破片
なかま  :戦士ポメラ
      大魔導ソルフェージュ
      [コボルト]ライル
とくぎ  :しょうかん
      値切り
      冷やかし
      虫の知らせ
      ディゾネの思い出
      寒さに耐える
じょうたい:パーティーリーダー
      トー=ガラシ咥え

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