襲ってきた3体のシャドーの内、

難なく1体は倒した敬介。

しかし、

残る2体のシャドーは、

傍にある木を飲み込むように1つとなった。

木と融合した!!

木と融合したその化け物は、

木の根を地面から這い出させた。

その根は敬介の様子を見ているかのように、

ウネウネと奇妙に動いている。

完全に化け物じゃねぇか……。

人間とは違い、

どんな動きをしてくるのか予想ができない。

迷いから構えたまま固まってしまう。

このままじゃ近づけないな。

っぶねぇ!!

突然の攻撃に右後方に飛び退いた。

その根は想像以上に伸び、

敬介の背後にあった別の木を貫いたのだ。

こんなの近づけねぇ。

無残に穴の空けられた木を見て、

さすがに近づくのは危険だと判断し、

別の策を考えた。

なら、離れて攻撃するしかないよな。

敬介は左足を軸に、

右足を大きく蹴り出した。

放たれた光は、

うごめく木の根を破壊しながら、

本体である木の幹に直撃した。

最初はびっくりしたけど、やっぱり俺、強くなってる。

突然のシャドーにも無事に対処でき、

自身の成長を実感し始めた敬介ではあるが、

またも近づく影が2つ……。

今何時だ?

時刻を確認するためにスマホを取り出した。

おっ!!
形山先輩、発見。

……修太。

俺だけじゃないっすよ。

おう。
探したぜ。

お前……。

スマホに表示された時刻は、

試練開始から35分が経過したことを示しており、

参加者同士の戦闘は正式に解禁された。

第3章--認証試練編--(82話)-第三試練③-

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