この世界の果ては
どうなっているのだろうか?


美しい楽園か、

荒れ果てた荒野か。

どこぞで見た事のある
景色があるのか、

あるいは誰も見た事のない
風景が広がるのか。


果てしないこの世界に
終着の地があるならば、

あなたはどんな所を想像するだろうか?

真人、敵だ

レシーバーからの団長の声。

俺が指揮を執る合図だ。

前衛に配置された人は
合図まで待機、

後衛に配置された人は
銃を構えて、

いつでも
打てるようにしておいてください

淡々と冷静に。

落ち着いて敵を見据え、指示を出す。


崩壊したビル街、

かつて道路であっただろう場所に
その敵は立っていた。


その目の前の物陰には
特殊部隊のような服をきた男たちが
息を潜めていた。

……


動くことすら許されないような
緊張感が場を満たす。

そのなかで
俺はもう一度
頭の中で自分に言う。


戦場に立つなんて初めてだ。

でもそれを
悟られてはいけない。

―――!

ここで失敗すれば
復讐どころか守りたいものすら守れなくなる。


そう言い聞かせた後、
心を落ち着かせ

一息空気を吐き出した。

団長、敵はどちらの陣営ですか?

……邪悪さを感じない。

推測だが『神』陣営だ

レシーバーを通し、
再び団長と言葉を交わす。


『神』陣営……
そう団長は言った。

今この世界の半分を
支配しているのは『神』だ。

超人的力を人間に与え、
自身の下僕として
この世界に混乱を巻き起こしている。

そして、それを殺さんとする
『悪魔』も

また同じように
世界の半分を支配している。

『神』は信仰を糧に

『悪魔』は欲望を糧に


力をつけ世界を支配し、
人間を使った【代理戦争】を行っている。


突如現れたその二つの勢力に

人間社会はわずか一年でなす術なく

崩壊させられた……


生き残った人類は
安住の地を求め各地を転々とし、

ただ戦いに巻き込まれぬよう
日々怯えながら暮らしていた。


いまや、神も仏もない。

ここにあるのは飢えと悲しみと、絶望だ……

真人、集中しろ。

!!!

お前は作戦を
指示することだけを考えるんだ。

なーに
ミスをしたら

俺が
尻を拭ってやるよ

はい

――!!

そんな中
人類はついに立ち上がり動き出した。

この戦争を終わらせるために。


そして今俺は戦場に立っている。

なんでもないただの学生が。


なんでかって?

その話は半年前に遡る……

この世界の果てに

作者:北見 恭様

銃に触れると、続きが読めます
(小説家になろうリンク)

以下、北見 恭様の書いた
紹介文です

主人公・真人の住む街では
原因不明の怪奇事件、
事故が多発していた。

いつしかそれは都市伝説として
学生を中心に話題となっていく…

ある時、真人の幼馴染みの家が
事件の被害にあう。

幼馴染みと偶然遊びに来ていた
自分の家族が巻き込まれ、

悲しみにくれる真人。


そこへ、ある男が現れ

事件の真相と原因が
『神』と『悪魔』の人間を使った【代理戦争】
であることを話始める。

全てを受け入れられず、
困惑する主人公

そんな中戦火は
日本全土へ広がり始めていた…


人間社会が崩壊していき
絶望が広がるなか、

真人は戦争終結を目標に戦う集団
『エデン』の存在を知る。


悲しみから立ち上がり
真人は『エデン』に入って
元の幸せな日常を取り戻すことを誓い、

戦いに参戦していくのであった。


情報を提供した謎の男の目的と正体とは…


『神』と『悪魔』の本当の目的とは…

『神』

『悪魔』

『人類』


の三つ巴の戦いが今始まる

この世界の果てに 作者:北見 恭

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