『覚えている中で、
最も古い記憶はなに?』

 私は尋ねられたので、答えた。

約束をした、と。

『また明日……!』

 日常で普通に聞く会話のひとつ。

それをずっと覚え続けているということは

まだ、明日・・は
来ていないらしい。

 明日、何をするつもりだったのだろうか。

どこに行けばいいのだろうか。

そもそも、この約束はいつかわしたのか。

約束をしてきた君・は、
誰だったのか。




 大切なカケラを、
失くしていきながらも残る

不完全な最初の記憶。

 最初に付けられた
私のアダ名は『ゾンビ』だった。

理由は、自分の出生にある。

────────────────

 自然と人間が調和した街。

美しいと有名な浜辺がある街。

 そんな街を
震撼させる事件が起きた。

『海に赤子の死体がある』

 輝く海と砂浜の境目に、
それは転がっていた。

小さくて、真っ白で、
 へその緒がついている。

不思議と水ぶくれはなかったが、

誰の目から見ても、
それは生きてはいなかった。

かわいそうに

もっと生きていたかっただろうね

誰がこんな事を

 事件を聞いて来たやじ馬達は、

ソレに対し、あわれみと同情の言葉をかけた。

 時間は経過して、警察などが現場に集まった。

そして、やじ馬達の行動を制限した。

検察の人々が、ソレを回収しに来た。

 ゴム手袋をしていて、

大きなマスクが
顔を覆っており、

黒いビニール袋を
持っていた。


  彼らは、
ソレの小さな両足首を、
ガシッとつかんで、

ビニール袋の中へ
入れようとした。




 そのときだった。

 

私の母は、やじ馬の群むれから飛び出した。

酷いわ!

再・縁
〜前世!? 私以外は
〝転生者〟〜

作者:山川海天地様

水晶に触れて、続きを見る
(小説家になろう!リンク)

以下、山川海天地様の
紹介文です

幼馴染み達が、前世の記憶を思い出した。

彼らは700年前、
深海で滅んだ魔導士達の生まれ変わりだという。



剣道において最強の実力を誇り、

誰もを魅了する容姿を持ちながら、

人と友好な関係を築くことに
どこか線を引く高校三年生
廻郷(まわりざと) 風成(ふうな)。

彼女の周りで起こるのは、

幼馴染み達の
前世の因縁の戦い!?


しかし全ての始まりは
さらに時を遡る…

〜すべての〝縁〟は輪廻転生
人も、魔導士も、神も、妖も
幾多の時を包み込んで〜

再・縁〜前世⁉︎ 私以外は〝転生者〟〜 作者:山川海天地

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