神様は暗闇の中に落ち続けた。
神様は暗闇の中に落ち続けた。
居場所を失い、
何も無くなった空虚の中を
泣きながら落ち続けた。
失った物を諦めきれない。
そう言って零す涙は
いつしか虚ろの中に溜まり、
神様は涙の海に溺れた。
泣きながら涙に溺れるうちに、
神様の中から段々と記憶が溶け出していった。
溶けた記憶は泡となり、
神様の口から零れ出ていった。
最初に吐き出された泡は
黄色い花となって浮かんでいった。
黄色い花は海の表面で弾け、
小さな島になった。
次に吐き出された泡は
青い花となって海を漂った
青い花は海の中で根付き、
花が表面から浮かべた泡が
海の表面まで浮かんで弾け、
人となった
青い花から生まれた人は、
…
黄色い花で埋め尽くされた小さな島で、
海を眺めていた
神様はまだ溺れていた。
口から零れる泡が赤い花となり、
紫の花となり、
白い花となり、
浮かんでいった。
!!!
!
それらの花は
人間に様々な恵みを
もたらす物に変わった。
ある日の事、
?
人間は海の底には
何が有るのだろうと――