それからはWEBカメラとプレイ画面をTwitchで配信しながら、ゲームをプレイする事に。
配信の画面は一週間単位でローテーションすることになった。
先生はそういった画面を見ながらアドバイスをマイクが拾えるような感じで重ねていく。

その配信のアーカイブをほかの部員が後で観ることで、全員がマップごとのコツがわかってくるというスタイルだ。
時間があれば全員で感想を言いながらみたいところだけど、限られた部活の時間を有効に使いたい。

それからレベル5に到達しそうになってきたところでプライベートマッチでプレイする事になった。

はい注目~。ということで今日から旦那と愉快なおっさんたちと対戦することになります。

富永先生が手をパンパンと叩いて、PCを立ち上げながらプレイの準備をしている部員に声をかける。
少し複雑な表情をしている。

センセー!対戦相手ってどんな人たちなんです?

まあこの夕方の時間帯だからね。フィギュア造形や同人作家的な仕事やってるおっさんが中心みたい。あとゲーム開発の中でも夕食の休憩時間を早めにとって、ちょっとログインしてくれる人とかね。

へ~。有名人とかいたりするの?

CG科の麻衣子は気になるようだ。
好きなゲームタイトルのクリエイターと対戦できるかもしれない。

まあコミュニケーションとかはあまり期待できないかな?ゲームするだけだし。まあそのうちにオフ会とかの機会もあるかもしれないけど、ゲーム開発の人が上手くないというのもアレなので基本は誰かを隠してのプレイになります。

じゃあ、上手い人はいないの?

そうね。社会人だし、年寄りだし。それでも他のFPSゲームとかを何年もプレイしてきたオッサンも居るのであなた達よりは上手いだろうし、旦那はまあ強敵よ。

まあ私たちはまだまだ初心者だしなぁ。これはちょっとなかなか勝てないかな?

そうかもね。でもその辺のハンデとして、あなた達との対戦では、うちの旦那以外はハゲ以外使っちゃダメということになってるから。

ハゲ?ああスカイハンマーのことですわね。生理的に受け付けない感じのキャラですけど・・。

そうそう。なのでオブジェクトへのアクセスや蘇生などでデメリットが大きいのであなた達でもいいんじゃないかな~とか。勝率が上がってきたら、使えるキャラを増やしていこうということになってるわ。

それなら勝て・・そうかな?

油断できるほどのハンデじゃないわよ?うちの旦那は普通に兵科選択できるんだから。

つまりエース的なハゲ以外のキャラを倒すことができた時がチャンスということだな。

でもほかのハゲ4人も馬鹿にできないわよ。もともとの戦闘力は高くて最高レベル。爆撃のクールタイムは長めだけど、4人もいるからどんどん爆撃される。

まずはプレイしてみましょう。実際にはもっとハンデが必要かもしれないし、いらないかもしれないしね。


ということで準備ができたところでプライベートマッチ開始。
先生が対戦相手側をまとめている旦那さん相手にLINEでメッセージを送って試合を開始する。

マップはアンダーグラウンド。
空爆が効きにくく、相手がハゲばかりなら私たちが有利だ。まずは防御側。

全体に対してアドバイスすることは初めてね。まずはメディックはあまり前に出ずに敵の布陣をなんとなくでいいから把握すること。レッドアイとキラは左右警戒してメディックの護衛。


そうこうしている間に向かって左のゲートの装置にC4が設置されたマーカーが表示される。
左に向かっていたネーダーの琴江が2人に囲まれ撃破される。

くそ、なんでハゲがグレネード持ってるんだよ!スポーン・・あれ?いつもと・・。

室内で空爆マーカーを投げると、威力少なめのグレネードになるわ!突っ込んでまず死んで強行偵察ってのはいいけど、スポーンタイマーの周期は少人数戦だとその分短くなるわ。普段の感覚と違うから気を付けて。


琴江のつぶやきと疑問に的確にこたえる。

右側面!やっぱり来た!!


通路からハゲの軍団がやってきた。
初心者だが野良試合のプレイとは違って勝つためのプレイだ。まずは集団で攻撃してというスタイルだろう。

サオリン!スモーク!敵に投げ込んで、自分の近くに投げちゃだめよ!それに・・・


(ディフューズ!ファッキンシーフォー!!)

その瞬間。右からの攻撃に気を取られている隙に、メインの目標ポイントにプロクシが天井の穴から落ちてきてC4を設置してしまった。
味方の攻撃の開始を待っていたのだ。

だが解除どころではない。
スモークが上手く投げ込めて、初心者のスカイハンマーからの攻撃は散漫ではあったが、ヒーリングステーションの回復があっても不利だ。数が多すぎる。
そのうえ、今設置したプロクシが側面から襲い掛かる。

リロードの隙に設置されたヒーリングステーションごと爆破を狙って、地雷を持って接近してきた。

その時。
天井の穴からのサブマシンガンの射撃。
プロクシが手に持って投げようとした地雷に命中した!自爆。
派手に後ろ向きに吹き飛んだ。

大丈夫。こっちはまかせて。


友紀のプロクシだった。狙っての事ではなかったが、威力低いサブマシンガンでも一気に倒せた。
そのまま設置されたC4を解除する。
友紀のプロクシは琴江のネーダーと同じく逆の左ルートから突入したが、誰もいない状態だったので、敵陣から回り込んだのだった。

そのころリスポーンしたネーダーがエスカレーターを上って到着。グレネードを通路に叩き込みながら、なんとか第一波を撃退することに成功した。

まだ一分かよ・・・・。

今度はサオリン、前進して左を抑えて。大尉は2F警戒してパイプ付近を待機。メディックはヒルステを箱後ろに移動。防御シフトを変えるわよ。いそいで!


(あ・・・。私ニックネームで呼ばれてないや・・・。ゲーム用のニックネーム命名して欲しいな。)
ヒーリングステーションを移動させながらそんなことを考える麻衣子だった。

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