で、何なのよ、今度は。CGとかのゲーム学科の女子に声かけてゲームオタクの友達でも作ろうっての?

ともかく話題を変えよう。そう思った麻衣子は話を戻す。

当たらずとも遠からず。
でも普通に誘ってもわざわざ自宅とかにゲームしに来ないよな。家が遠いかもしれないし。

またいつものことだ。こうやってなにかその場の思いつきで行動を起こしては、それに振り回されるのが中学時代からの私のポジションになっている。
せっかくこいつから離れろうと人気がありそうなこの学校を選んで受験したのに・・・。
やれやれ・・・そんな巻き込まれ型主人公のようなことを考えつつ、半分は琴絵が言い出すことを楽しみにしていた。・・いや3割・・二割ぐらい?

呆れた顔で答える。まあこいつにしてはまだ普通の提案か。
どうせゲームで遊ぶだけの部活なんて、いくらこの学校でも認められるわけはない。
そんなものは売れないライトノベルの中だけに存在する空想上の部活だよね。

いや~。なんか初年度は生徒会もまだ始まってないみたいだからね。
顧問の先生と場所や部活に必要な道具の予算的ハードルが低ければ結構通るみたいだ。

朝からその報告をしつつ得意満面な笑顔で答える琴絵。

予算的・・というと部費が少ない?じゃあゲーム機とかは自分たちで持ち込まなきゃいけないの?

ああ。そうだった。

初耳だよ。
女子だけってのはまあ元々女のゲーム友達探したいからってことでつけたんだろうけど、なによ、イースポーツって?!
そっぽをむいてはぐらかそうと答える琴絵。

人事みたいに軽く言ってくるが、コンピューター学科は自前のタブレット端末も買ってるんだよ。
さらに部活用のPCなんて親が買ってくれるわけないよ。なにこれ。お決まりのバイトから始めるパターン?

やる気なさそうにベランダ(?)の手すりにもたれかかる。
意地でもここを離れんないぞ。

つまりアレだ。パソコンを買いたくないわけだな・・・よろしい!ならマイコのPCは私が手配してやる。

え?何くれるの?


意外な展開だ。コトチンのうちってお金持ちなのかな?
スマートフォンを取り出すとどこかに電話をかけながら教室から出て行く。
一分ほど経って戻ってくるとスマホを私に突き出しながらこんなとこを言い出した。

喜べ!!
ケータイのパケット定額を今後使わないことを条件に買ってくれるそうだ。パソコン!

ちょっと、何?私の親と勝手に交渉してんの?!

むぅ・・こうなっては仕方がない。
まあどうせ最近はガラケーのパケット定額なんてほとんど使ってなかったからな~。
家にはパソコンがあるし、学校では無線LANにつながったタブレットがあるから特に情報収集で困ることは殆ど無い。
外出時や通学の時ぐらいだけど、どうせコトチンがなぜか隣にいるからねぇ。
別にスマートフォンは当分必要ないか。親はそろそろねだられるんじゃないかと心配していたみたいだけど。

まずは部員をあつめるか・・・

なんかイヤイヤな感じだ。

そりゃ勝手に話を進められちゃぁねぇ。どうせ部活が出来なくてもコトチンのことだから買ったパソコンでやたらとネットゲームの対戦や協力プレイに誘われまくるの可能性は高い。
それなら部活の時間だけゲームに付き合うほうが、マシというものでしょう・・・。

じゃあ帰りに学校の近くのゲーセンでも行きますか。

確かにこの学校の近くにはラウンドワン系列のボーリング場・・というかゲームセンターがある。テーブルタイプのビデオゲームは少ないが、クレーンゲームや大型マスビデオだけはやたらと充実してるようだ。
実際のところあの手の金かかるゲームは高校生にはあまり縁がないんだけどね。

だからゲーム好きのコトチンも帰りにゲーセン寄ろうとははあまり誘って来ない。

オイ!それでなんで部員集めになるんだよ?

珍しく琴絵がツッこむ。

まああそこならゲームが好きな子がいるかなぁ~と思うし

でも女子とかいないんじゃないか?わたしらが知り合ったゲーセンでも男ばっかりだったしなぁ。

確かにそうかもしれないけどさ。でもこの学校で女子でゲーム用にパソコン買える人とかそこ以外では見つからないよ。
仮に居たとしても絶対放課後は自宅に直帰でゲームしてるだろうしね。

pagetop