薄墨潤と沙保里は車で3時間かけて、約束していた占い師の別荘に着いた。本当は沙保里が運転をしたかったのだが、心配だということで執事の前田が運転を申し出た。

懐かしいわね。変わらないわ

そうだね……

 景色は変わらず、あの時のままだった。潤と沙保里と執事の前田が待ち合わせの場所に着くと一人の女性が待っていた。

薄墨様でいらっしゃいますね?

はい。

 小邑家から使いの者が現れた。使いの者の後に続いていくと見覚えある別荘が現れる。自分の家の別荘の隣だ。

久しぶりね。沙保里ちゃん、潤くん

 小邑香奈実が待ち構えていた。使いの者に礼を言い、香奈実は仕事部屋に二人を案内した。

話はどこからしようかしらね。

桐子が人間不信になったのは私のせいよ。あの学校に通うのはあまりよくないとわかっていたのよ。未来を見る力でそう予言が出ていたわ。

 教育の環境がとてもよく、魅力的だったのだ。香奈実自身、自分の能力には自信がある方だったが、自分がまさかママ友のトラブルで殺されかけてしまうなんて思わなかったのだ。

その、未来を見る力を使って今は占いをしているのですね

ええ、昔から占い師が向いているって言われていたし、やってみようかなと思ったら天職だったわね

その、質問いいですか?

 と潤は会話に入る。自分の大切な娘が殺人鬼を探すと言って親元を離れて深夜徘徊することについてどう思うか。少し気になっていたのだ。

最初は反対したわ。危ないことはしない方がいいって。でもね、これは桐子が自分を変えるために必要な事なの。それに、助けを求めている人にとってもね

助けを求めている人ですか?

ええ。この事件は悲しい事が起きるという未来があるの。あなたも知っている人が死ぬわ。真実を隠して、死ぬの。

 香奈実は未来で見た桐子と詩音の活動の結末を話した。

占い師とかつての少女(少年)は再会する

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