俺達は、最高の仲間だ
普通、実に最高

普通なー?
制御能力しかない一般人だからなー

と言っても、ずっと僕らは

君ほどの制御能力の人を
探してたんだよ

俺は、こんな体質だけど、
お前といれば
普通に暮らせるからさ?

絶賛、逃走中だけど

僕はちゃんと、
制御させれてさえいれば
いつでも守れるのが嬉しくて、嬉しくて

俺は、お前らの笑顔だけで、
なんか元気出るわ

お前、何もやってねぇのにな

そうそうー。

お前らが怪物だった頃から
ただ、傍にいただけの奴ー

それが出来る辺り、
頭可笑しいんですけどね?

まあ、改めて
俺達、最強だ

最強に、普通のリア充

最強に、普通の守り人

普通のリア充も普通の守り人も
普通ではないよなー?

普通かー。
俺は、能力がなくなって、
一般人になって、

でも、それで、
お前が、見つけてくれた

大袈裟だろー?

自分では分からなかったんだよ、
制御能力がこんなに凄かったなんて

俺もたまたま見つけた
……なんだけどな?

そうやって、
お前らが笑ってくれたのが
本当に心苦しくて、

――本当のこと、言わなくていいのか?

その幸せはお前が作った偽りの幸せだと

今のアイツらは、幸せだ…。
だから、それで、いいだろ……?

な、なぁ…聞いてくれ

ああ、聞いてやろう
この天才になんでも話してくれたまえ

変なんだよ、俺

――悪いけど、それはいつもだ……

真面目な話してーんだけど?

ああ、悪い悪い
聞くから聞くから

――能力、なくなった

お掛けになった電話番号は――

絶賛生放送中だからな

MPが足りなくなったんじゃねーの?

MP制とかどこのファンタジーだよ

あーあー、もう話しても埒が明かねぇわ

お前って、
ほら、他干渉系能力だったろ?

何か心当たりある奴いないかなーって。

俺の情報網に頼ろうとはお目が高い!

で、どうだよ

他干渉能力者から言わせてもらうと
お前普通に能力あるから

なら、辻褄合わなくね?

そりゃあ―――

制御が強すぎて、
能力が掻き消えて

――――…………。

――能力が搔き消えるほどの制御力?

それ、転用出来れば

まだ檻の中かよ!

世界崩壊未遂のせいで、
しばらくはこんな感じだよ。暇。

彼女救いたいから
世界崩壊やめましたーってやつー?

本当に迷惑だよねー?
僕の壁がいかに最強かは証明されたけど

でも、ちょっとうらやましいな

世界の城壁が何をおっしゃる

だってさ、
僕は世界を守る堅固な壁にはなれる

けど、たった一人の大切な人を
守ろうとしたら――

――殺人鬼さえも、
その壁の中にいたって笑えるよね?

―――そう、だったな

たった一人を守る能力が
欲しかったんだけどね、僕は

ごめんね。
本当は墓参りにぐらい行きたいんだけど

お前がそういう顔すると、
姉さん悲しむからやめてくんない?

どうせ天国にいける奴じゃないから
近くにいると思うしさ!

いやだなぁ、珠樹さんは天国だよー?

そう、それでいい

わー、相変わらず何処から来たんだかー

俺、今日こそ殺される感じ?

ふざけるな、させねぇよ馬鹿

荒れてんねぇ…?

世界を壊したのがお前だって
変な容疑掛けられて、

兵器みたいにされる手前なんだぞ…?

まあまあ、
本気で世界征服したかった訳じゃねぇんだしさ。

そこは多めに…

こちとら、親友が二人して

拘束やら監禁やらで、
頭パンクしてんだ馬鹿

お前、勘違いしてね?

どこら辺が

俺が捕まってるのは、
容疑が掛けられたわけじゃない

第二の「英雄」を作る為

そういう説明要らねぇよ?

前の英雄が女性だったからさ、
男性も欲しいんだと

で、その被検体を拉致するのに
打って付けの事件きただろ?

英雄の凄さを証明するオマケ付きで

どうせ、誰かが犠牲になる

そんなら、
誰も犠牲にならない方向で

馬鹿、お前をカウントし忘れてる

俺はノーカン♪

それにさ、普通に生きてても
馬鹿力で、色々壊すだけだったのに

俺でも役に立てるんだなって

でもさー、
俺も制御できてない力を
量産してもさ、


失敗作待ったなしだな

手前ェ、なんで引き受けた!?

遊ぶ金欲しさに?

は?

わりと本気だ

俺の家、お前らから借りた金を
返すつもりもないぐらい
貧乏だったんだよ。

俺が何でも壊すから、
家族まで壊れそうになってたんだ

言えば、それぐらい

お前の姉さんで話ゴタゴタしてる時に
変な話持ち込めないだろー?

それに、心配かけたくないし、
恰好付けたかったんだよ

………っ

いや、いきなりどうしちゃったんだよ

仕方ないから、俺が探してやる

お、おう…

って、ことで、約束の指切りを――

はぁ!?

あんま他干渉系と、
この状態で絡みたくねぇんだけど

なら、探す気はない

アイツらを、救える奴を、
作らないとって、思ったんだ

――小指で指を切れば、能力も切れる

けれど、制御能力は残る。

元々は、
自身の能力を抑える為の制御能力だ。


それを全て他人の制御に使える様になる

世界随一の能力ブレーキの完成って話だ

けど、人の能力を消す
――それは、許されないことだ

俺は……アイツの未来を、
勝手な都合で、書き換えて…

なぁ……なぁ!!

………ひっ

ど、どどどどうした?

あー、あー
なんか、うなされてたから

それと、お前さ

どうした少年ー!

なんでお前、そんな顔してんだよ

……元気だぞー

あー、そうかー

元気だー

ほら、醤油派でいいから俺は

ん?

よく分かんねぇけど、困ったら言えよ?

何も出来ない人が恰好つけてる

まあ、最強の守りと最強の攻撃あれば
十分だろー?

いや、お前ら、
さっきと言ってる事違くね?

俺、適当なんで!

確かに制御が出来ない辺り、
僕らは適当なのかも

あとな、俺達は、全員俺たちの意思で
選んでここまで来てるから

そこは、気にしないでいいからな

なんだそれ、言ってて恥ずかしくない?

恥ずかしいに決まってんだろ

あいつらは付き合い長いせいで
お前のこと理解してるけど

俺は馬鹿だから言ってくれないと
お前の辛さ、分かんねぇんだよ

……・・・・・

っ………あはははっ……

わ、なんかこわい

まあ、こういう時は
何とかなった時だから安心だけどなー?

分かんねぇ、けど、
今、凄く安心した…!

……やっぱ、なんか抱えたのかよ

お前、良い奴ってよく言われるだろ?

え?

お、おおう?!

……元気になったか?

そんなんで元気になるわけないだろ?

なら、よし

裏切りの青い学生達

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