チケットですか?

ええ、どうぞ!どうぞ!
大盤振る舞い!お金があれば!

え?お金がない?
頭悪そうなの出てきたから、
やっぱり買うのやめた?

ワタシ、ピエロさんですから
頭悪いのがお仕事です☆

貴方のサンドバックにでもどうぞ?

じゃあ、せやー

ただし、お客様に限りまーす♪

そういうの、先言わないと
いけないって分かんないかなー?

言わないもの勝ちってやつです☆

めっ!
そんなウソみたいなこと言うと、
おおかみさんくるよー

呼ぶー?

獣風情がワタシに敵うワケっ、
ない!ぜーんぜんない!

ウェルカム、ウルフマーン!!

ピエロちゃんはいいけど、
みんな喰われるの見るの、
ミクちゃん嫌いなんでやーめた

なんと!!
ワタシが、一撃でおおかみを――

黙れ道化師

おっと、ごめんねハンドマン!

ちょっと表出ろ

ふふっ☆
ここ、表、ですが?

・・・・・・・・。

……っ、本当に、お前は…!

落ち着いて落ち着いて、
はーい、深呼吸、深呼吸

はーい、大きく手をあげてー
腕を――……

あ、君、腕ないんだった☆

死ね

きゃー、こわーい
ピエロちゃん、カッコジュウナナサイ、
こわーい、たすけてー☆

なんなの、じゃれ合ってる暇あれば
チケット配り手伝ってよー…?

なら、ミクちゃん私達も
じゃれあう?じゃれあう?

わ、チロちゃん…。
なんでいるの…?

会いたかったから♪

会いたかったでしょ?

一言で言えばね、
「こわい」に尽きるよ?

え、まって……
何でチロがいるの…?

あ……

――おい、

ふふふっ

檻には入れましたよ☆

何で、檻から出てきてるの

檻食べた

おりたべた!!!
!?!!?!?!?

!?!?!?!?!?

経費削減で安い檻にしちゃったからね☆

檻が檻の役目果たさなかったら
意味ないって

――だめだった?

問題ないよ☆

――ピエロちゃん?

あー、はい。ごめんなさい
オオセノママニ

おや、先程のお客様には逃げられて
しまいましたね☆

色々アウトだったからな…?

あ、新しいお客様ですね♪

チケットくばり、もぎりの
パンデミック・ミクちゃんです

もぎったチケット食べちゃうぞー、
めー、めー、うめめー

え?
この角ー?

ああ、こーいうの、はじめてなんだー?
新鮮だねー?

あ、なら、僕とか、怖いだろ
ごめんな?

私から働けって言っといて
ごめんねだけど、

存在が営業妨害だから
話さないでくれる?

いえい☆
ほら、こわくない

ハンドマンさん、
そんな無理しなくてもいいよ…?

なにしても、無理があるから

……そうか……

いえい☆
ほら、こわくなーい

ピエロちゃんは、
もっと気を遣って欲しいなぁ

あと、怖くないけど痛い

でね、この角は
整形とおんなじ感じかなー。

付けてもらったの

本物の角だから、
性質的にも山羊なんだぁー♪

その為、軽やかな跳躍と、
平衡感覚、綱渡りも玉乗りも
お手の物!!

そうだよー

そして、サプライズ出演者
そこの手!

彼は、実に素晴らしいのです!!

いや、僕は主演者じゃ…

激しいパフォーマンスで、
衣装が崩れるはずなのに、一切崩れない

真剣に彼らをみると
その影には謎の手あり――!!

……って評判ですよ

ただの世話焼きの手じゃねぇか、それ

実際、そうだよ?

ナイフ投げ、得意なんだけどな…

こわくて、お客様減るからだめ

それに手だけしかないのに
ナイフ投げ得意でも
つまらなくないですか?

お前らだって、かなり異質だろ?

出演しない、というのは
守られているという事、

ちょーっとは自覚してください?

本当にそれ

私は訳あって
露出しておきたいけどねー

どういう――

わっ、ありがとうございます…!

良かったね、ミクちゃん!

他人事してやがる…

頑張るので、
特等席で見ててください!

見世物たちのぐだぐだチケット配り

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