要くんと別れた後、講義を受ける為に1人で席に着く。
……こんな時につーちゃんはお休み。少し話を聞いてもらおうかなと思ってたから残念。
相変わらず大ちゃんの姿は見えないし、華奈は1人で座ってる。
……つーちゃんが休みの時は必ず華奈の隣に座ってたのに、なんとも言えない気分だ。
ボーッとそんなことを考えていると、スマホに通知がきたのでそっと覗き込む。
要くんと別れた後、講義を受ける為に1人で席に着く。
……こんな時につーちゃんはお休み。少し話を聞いてもらおうかなと思ってたから残念。
相変わらず大ちゃんの姿は見えないし、華奈は1人で座ってる。
……つーちゃんが休みの時は必ず華奈の隣に座ってたのに、なんとも言えない気分だ。
ボーッとそんなことを考えていると、スマホに通知がきたのでそっと覗き込む。
あ……愛ちゃん……
大学の方に向かっているから、一度朱里ちゃんに会いに行くわ。講義の場所教えて。
と飾り気のない文面がきた。
美人だからかメッセもカッコよく見えるよ……クールというかなんというか……
私の文面なんて、絵文字も多いしなんだか子供みたいだよね。石川くんの好みには程遠いだろう。
師匠って女の人の好みまで完璧なんだなぁ。
感心しながら返事をして、講義を受けてる場所も教える。そしてそのまま要くんにもお知らせしておいた。
余計なことを考えないように、講義に集中する。早く時間が経てばいいっていつも思うのに、今日はなんだか落ち着かない。
だけど、時の流れはいつもと同じ。
あっという間に教授の話は終わった。
……はぁ……どうやって石川くんを呼び出そうかな……
そんなことを考えながら荷物をまとめ、要くんが来るまでボーッとしていると
朱里……
透き通るような声が私を呼ぶ。
……え、あ、か、華奈
まさかの人物に一瞬何がなんだかわからなくて、動揺したせいか荷物が机の上からバラバラと落ちていった。
あ、あー!
だ、大丈夫?拾うから…私
あ、ありがとう…
一体なんだと言うんだ。
いや、荷物拾ってくれるのは優しいけど。よく見るともうここには華奈と私の2人きり。
はい。
あ、ありがとうね。華奈
ううん。あのね、朱里。いまちょっといい?
ああそうか……今日は、つーちゃんがいない。だから華奈も私と話をするならいまだと思ったんだ。
……どうかした?
今なら大丈夫だ。
大ちゃんのことなんかふっきれた。この前までは、華奈と彼をみただけで胸が張り裂けてしまいそうだったけど、ほらもう彼女に怒りすらない。
ずっと、話したかったの。色々あったから……
そうだね。落ち着いたら話す時間作るっていったのに中々話せなくてごめんね。
ううん。朱里……あのね、大ちゃんとのこと本当にごめんなさい
目に涙を溜めながら謝罪をする華奈は、やっぱり可愛い。冷静に考えれば男なら誰でもなびいてしまう気がする。
ううん。あれは大ちゃんも悪いよ。私は華奈だけを責めるつもりはないし、もう今更とやかく言うつもりもないから。
大ちゃんとはね、気の迷いだったの。私、朱里とのこと相談に結構乗ってて、それで……
相談に乗ってか……
まぁ仕方ないこと。
私の身体のこともあったし、華奈には全て話してるって大ちゃんにも言っていた。
男と女だもん。
理性が働かない瞬間があると納得するしかない。
華奈。大丈夫!!私、大ちゃんに全く未練ないから!!石川くんのこともあったから、こんなこと言うのもあれだけど、華奈が声かけてあげたらまたすぐ戻って来るよ!単純だもん!あははは
2人が元サヤに戻って、幸せになるなら今度はちゃんと応援できる。そしたら華奈のことも許せる日が来るはずだ。
そう思って発したのに、そんな想いは一瞬で消え去った。
でも、大ちゃんは朱里のことが好きだから、朱里とよりを戻したいって思ってるの。きっと。
この言葉1つで。