学校を終えたいつもの3人。
帰路でも変わりなく、他愛のない会話をしています。

白雪姫

この世界に闇が迫っている!

アリス

宗教?

白雪姫

違います!
悪役ですよ悪役!

白雪姫

私たちには悪役がいないんですか!

赤ずきん

おとぎの国は平和な世界。
悪役も基本ゆるゆるするものでしょ?

白雪姫

それじゃあ、つまらないでしょ。
あー、悪役来ないかなー!

アリス

そんな都合よく……

笛吹き男

僕は……
僕は幼女が大好きだー!

アリス

って、悪役きたー!

笛吹き男

ああ! さらいたい!
幼女を笛で操って、洞穴の中に誘いたい!

シンデレラ

やばいわね……
これは本物よ。

アリス

本物すぎるよ!

笛吹き男

…………

アリス

うわあ……
物凄くこっち見てるよ。

白雪姫

殺っちゃう? 殺っちゃう?
熱した鉄の靴履かせちゃう?

シンデレラ

衣装箱で首の骨を折ってやるわ。

アリス

やめなさい。

赤ずきん

あいつ、こっちに来るわよ。

笛吹き男

これは美しいお嬢様がた。
学校の帰りかな?

アリス

は……はい。
知らない人と話しちゃいけないって、お姉様に言われてるからこれで……

白雪姫

お兄ちゃんはロリコンなんですか?

笛吹き男

ふざけるな。
ショタも行けるに決まっている。

アリス

おまわりさーん!

笛吹き男

ま……待ってくれ……
僕はただ、幼女とお近づきになりたかっただけで……

赤ずきん

アウトね。

シンデレラ

うん、アウト。

笛吹き男

いや、セーフセーフ。
そもそも、僕は自分の物語に従っただけだから。

ハーメルンの笛吹き男

昔々のお話。
ハーメルンの街はネズミの被害によって悩んでいました。
そこに、一人の笛吹き男がやってきて、報酬を貰えるならネズミを退治しようと話を持ちかけました。
街の人はその条件をのみ、見事に笛吹き男はネズミたちを街から追い出しました。

しかし、街の人たちは約束を破り、報酬を支払いませんでした。
怒った笛吹き男は、笛の音によって街の子供たちを誘い出し、彼らとともに洞穴の中に消えてしまいました。
それ以後、彼らを見た者は誰もいません……

アリス

恐っそろしいよ!

赤ずきん

しかも、犯罪臭が物凄いわね。

笛吹き男

安心しなよ。
シリアス要素を排除したおとぎの国の僕は……

笛吹き男

ただの子供好きだから!

アリス

アウトです。

白雪姫

警察呼んできたわよー。

ダルタニアン

みんなは一人のために、一人はみんなのために……
そして、変態は公務執行のために!

ダルタニアン

さあ、来い!
ロリコンは犯罪だ!

笛吹き男

違う。
僕はロリコンであり、ショタコンだ!

シンデレラ

嵐は去ったわね。

赤ずきん

この国やべーな。

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