まことに残念ですが、3年生の飯島満くんが自ら命を絶ってしまったようです。

案の定、全校集会が開かれて飯島の死が全生徒へ伝わることとなった。

俺は近くの森であいつの遺体を自殺に見えるように細工をしたのである。

どんな理由があったかどうかはわかりませんが、自殺など決してやってはいけません。周りを頼るのです。

「言葉に感情がこもっていないよ先生」

心の中つぶやく。
自分ははあんた達大人の言葉をそのまま実行しただけである。

それから絡んできた不良、俺の邪魔をする存在は片っ端から排除していった。

正しいことをしているとは思っていなかった。
ただ楽しかった。
自分の決断をで決めて、自分の手で思いのままに感情をぶつけることが楽しかった。

しかし、そんな楽しい時間にも終わりの時は来てしまう。
社会から見れば当然俺も排除しなければいけない存在だった。

このあたりに潜伏しているはずだ、探せ!

自分の拳に力が入る。
俺の心境はまるで絶叫マシンに

そして自分を捕まえに来た警察も何人か殺った。

手製の弓、民家から手に入れた斧、大工道具、使えるものはすべて使った。

戦っているうちに俺は少しずつ気づいていった。
俺が飢えていたことに。

俺は警察に追われ人の目の届かないところをネズミのように逃げ回っていた。

足が痛い。

周り目に映る人間すべてが自分を捕まえようとする敵に見えていた。

とうとう座りこんでしまった。

「こんなところにいたのか。見つけるのに苦労したよ」

渋く低い声が聞こえた。

やっと見つけたよ。
早く御縄についてくれないかな。

見たことある刑事だ。俺はコイツと何度か会い、逃げてきた。
殺害を試みてもこの人だけには勝てなかった。
まるで自分の手の内を見透かすかのよう往なされされてしまう。

その男が口にした言葉は

このままだと君の射殺命令すら出かねない。今なら僕の顔を立てて命は助かるかもしれない。
ほら

救いの一言だった。
そういって刑事は俺に手を伸ばしてくる。

俺は・・・

その場から逃げだした。

「射殺」- ムザムザ殺される気はなかった。
この瞬間から俺は狩る存在から狩られる側になったことを認識した。しかし・・

非日常的な存在となり、狩り、狩られる命のやり取りをしている。

それが楽しくもあった。これまでの勉強生活では味わうことのできない緊張と快感を味わうことができていた。

俺にはその快楽から抜け出す理性は無かった。

そして俺の人生を変える最後の一日が始まる。

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