噛ませ犬と、泥棒猫の
失恋は続いていく
先輩?
特進クラスに、
直々に来て貰えるだなんて・・・!
ーーーーーーー
!!
分かってますよ、お幸せに
真っ先に報告してくれて
嬉しいです♪
ーーーーーーっ、
先輩の話、
もっと聞きたいですが
先生に呼ばれてるので
失礼しますね
一瞬、
奇跡でも起こったのかと思ったけど
こんな性悪には、
天罰しか起きない、か・・・。
あ・・・、今はちょっと会いたくないかな
私、居留守使いまーす!
・・・・・・・・・っ、・・・・・・・!!
あれま、失敗
ーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーーー
ほら、そうやって、
貴女は・・・
酷く、私に、甘い
ーー誰にでも、甘いんだ
・・・・・・そう。
次は、変な噂に惑わされないように
ずーっと、傍にいなさいよ?
ーーーー
まあ、流したの私だけど?
はいはい。
いつでも可愛いんだから
ーーーーーーーー
彼が妬くだろうから、
私は、ちょっと屋上にでも行こっかな♪
・・・・・・・っ
やっぱり貴方ですか
貴方も、やっぱり玉砕?
いい気味ね
なんなの、
お前のが先に振られてるくせに
あん?
私はあくまでも
一回付き合ってるから
お前より、勝ち組だから
ああ、あれカウントしてるんですね?
ボクの大事な大事な先輩を陥れて、
あのミジンコ少女と付き合ったことー♪
お前さ。
これ以上、リリィを蔑んだら
ただじゃおかねぇから
いやだなぁ、お前だって、
藍田先輩を
「筋肉朴念仁」とか言ちゃってさ
実際、そうじゃん?
もう少し、朴念仁だったら、
リリィは完全に
私の女の子になるはずだったのにねー?
ああ、
もうリリィも見る目がないよねー?
エリ風紀委員長は
どんな者も制裁できる
最高のボディガードなのに
それを言うなら、
先輩だって節穴です
僕の財力があれば、
全ては思いのままですから♪
お前のそういう所、同属嫌悪だよ
あはは、言わせないでください
僕もです
もう一つ、聞いてもいい?
そう言われると、
断りたくなりますね★
あはっは★
その100億ドルの笑顔、
粉砕してやろうか
この卑怯者、怪力女
顔の話をされたら、
引き下がるしかないです。
うわー、怪力扱いだけでなく
過剰ナルシスト引いちゃうなー?
で、何ですか。
今の、リリィとアイツ
見てどう思う?
まあ、正直、
ミジンコはどうでもいいです
そう、私も朴念仁はどうでもいい。
で? 続けて、
正直、今の先ぱ、藍田 優太の表情がーー
僕の全く見たことのない、
柔らかい表情で
純粋に、羨ましかった
それでいて、最高の表情だと思う
だから、仕方ないけど認めてる
今の先輩は、
ずっと据え膳みたいな表情してるし
ずっと据え膳とか、全く。
それならさっさと強行に出て、
もっと振られればいいのに★
僕って、お前みたいに
下品じゃないから
で。
これから、どうする?
それは勿論
格好良い先輩に可愛らしさまで
追加されてしまっては、
遠くから護衛せざるをーー
ああ、そう来ると思ってた
うちのリリィは、
可愛くて可愛くて誘拐されるし
純粋で純粋ですぐ騙されるからさ
そうですね★
君、騙してましたね★
はい、やかましい。
私も、リリィの幸せ、考えてはいるから
その気持ちは、分かります
あら、素直
僕は、いつでも欲望に素直ですが。
それなら、丁度良い。
話の流れからして、分かると思うけどーー
私達、遠くから
あの子達を守る手助けしない?
元々、リリィのボディガードだったから
リリィがいない人生、
生きていけなくってさ
自分の傷口えぐるようなこと、
あまり言わないで下さい
でも、そうですね。
先輩中心の毎日が、
なくなってしまうのも惜しい
彼女のおかげで、
先輩のいろんな表情見れるなら
僕は何だってやります
気持ち悪い
お前の気持ち悪い提案に
乗ってあげてるだけだけどね?
でも、安心して。
私も、全部吹っ切れてるから
それも、分かります