宇宙に浮かぶ
悪の意志の塊近辺






















アストロウィーク

  均
  衡
先 す
に る
動 ラ
き ン
を キ
見 ン
せ グ
る !
の  
は  
ど  
こ  
か  
?  

1. Image Floating
2. ラストプリンセス
3. ライジングサン
4. ソウルパニッシャーズ
5. トリプルサターン
  :
10. モー・ブー
  :
  :
*******

※20位以下は未掲載

ライア

ソウルパニッシャーズは不動のトップ3の牙城を崩せるか、か。

メルテガ

最近、丸くなったわね……。
ソウルパニッシャーズより下なのに。

ライア

なに……。
私たちは自力でこのランキングなんだ。
他人の力を借りねば上に立てぬ奴らに目くじらたてる必要がないだけだ。

キッシュ

強者の余裕ってヤツね。

キュウ

どことなく寂しそうだけどな。

ライア

やかましい。

EMERGENCY!
EMERGENCY!
EMERGENCY!

メルテガ

ハッ!!

ライア

なんだ?この音は。

全ゲオライトランカーに告ぐ。
この通信は緊急ブロードキャスト通信である。

キッシュ

誰それ構わず垂れ流しの通信ね。

地球各地でマッドナンバーズが大量発生を始めた。

身近な発生源に速やかに急行し対処にあたれ。

なお、このマッドナンバーズ討伐は
『ポイント対象ライブ』とする。
以上。

メルテガ

全ゲオライトランカーに『ポイント対象ライブ』への急行命令……。

ライア

そこへ向かえば、ライブ中の他のランカーズに鉢合わせる可能性も高いという事だな。

メルテガ

……これは、もしかして大逆転のチャンスじゃない?

キッシュ

フッ、足を止めての殴り合いになりそうだな……。

ライア

それ、私のセリフ!

キュウ

……下位のヤツにやられないといいけどな。

ライア

やかましい!
























対決!
ゲオライトランカーズ!























* * *

WIN州立音楽大学校近辺

* * *








ライア

……着いたか。

メルテガ

まだ被害はないみたいだけど、
ここがもっとも反応が高いわね……。

ライア

索敵するぞ。
気を抜くなよ。

キッシュ

ふふふ、腕がなるわ。



























ライア

ランキング入りを狙うルーキーが
うじゃうじゃいるな……。

メルテガ

あれはサンフラワーね。





 サンフラワー 

さあ、このチャンスにランカー入りするわよ!

ええ、今日こそ下積み期間を終える!

……まだポイント対象ライブを
したことないのに……
できるかな……。

できるか、じゃないわ。
やるのよ。

絶対に輝いてみせるわ!




キッシュ

あっちのはRe:Bombってやつじゃない?




  Re:Bomb  

さー!
バンバン爆発させてくよー!

みーんな吹き飛ばす!

楽しみね~!












メルテガ

ルーキー達もランキング入れ替え狙いのようね。

ライア

……まったく……
最近のルーキーズは物騒だな。

キュウ

強襲、強奪、連れ去り。
お前らも大概だと思うぞ。
























数多のゲオライトランカーズがひしめく中、


WIN州立音楽大学校構内より


現れる一つの影。























浦津 修

ふふふ、いるいる……。
魔王の生贄を志願する者共が……。

浦津 修

さぁ、壊れてもらうぞ。

浦津 修

行け!!
不遇なる下僕共よ!







酢昆布 論

ヴゥン

酢昆布 論

リィーーーチ!

でたぞー!
マッドナンバーズだー!

メルテガ

現れたみたいね。



アダムス

ヴゥン

アダムス

水金地火木
土天海冥!

こっちもだー!!

ライア

なんだと?





獅子田 敏次

ヴゥン

獅子田 敏次

締切ィィィ!!!

まただー!!
どうなってんだー!!!

しかも、いきなり逃げたぞー!





よし、サンフラワーが貰ったぁ!!

Re:Bombだって負けないんだから!



ライア

おい、こら待てルーキーども……!
不用意に突っ込むな!










浦津 修

愚かなる者共よ!
我が軍門に下れ!






ヒィィィ!!

むぅりぃ〜〜〜!

マッドナンバーズ……
ナメすぎてた……

帰りたいよ〜〜





メルテガ

まったく……。
相手を調べず突っ込むからよ……。

キッシュ

いかにもルーキーって感じね。

ライア

サターン・スキャナー!





浦津 修

浦津 修《うらづ しゅう》
フランツ・シューベルトの第8世代クローン。

浦津 律人の双子の兄。

先天的なオリジナルの影響により、
ベートーヴェンのクローンであるルウに
強く惹かれるものの、等のルウには
酷く引かれる。

失恋のストレスと自身の存在意義を見失いマッドナンバーズ化。楽曲の世界と現実の世界の区別がつかなくなっている。

酢昆布 論

酢昆布 論《すこんぶ さとし》
クリストファー・コロンブスの
第4世代クローン。

オリジナルの海への探究心とは異なり、山に対する探究心が強い。しかし、いつの間にかその探究心は牌山ばかりに向いてしまい、麻雀に没頭するようになる。

他家からあたる時はかならず酢昆布を咥えて構えてしまうため、ダマテンが下手くそ。

そのため負けが込み、まだ若いのに借金を抱え、それが過剰なストレスとなってしまい、マッドナンバーズ化。

アダムス

ステラ アダムス《すてら あだむす》
ノストラダムスの第6世代クローン。

オリジナルの影響を強く受け、占星術師として活動をする。

しかし、占いがあまり当たらないため評判が落ちて客足が遠のき路頭に迷う。

オリジナルへの強い憧れがありながら、自他共そのギャップの大きさに絶望し、ストレスを溜め込んでしまった。

獅子田 敏次

獅子田 敏次《ししだ びんじ》
レオナルド・ダヴィンチの第8世代クローン。

多才なオリジナルの影響のうち、イラスト・シナリオ面を強く引き継ぎ漫画家として活動するものの、多才性を期待され続け、ストレスを溜め込んでしまった。

締切が迫ると古風な作家宜しく、よく逃げ出す。

つい先程も、編集からの締切催促の電話がかかって来て、ストレスマッハ状態に陥りマッドナンバーズ化して今なお逃走中。






メルテガ

どいつもこいつも
クセがありすぎね。

ライア

……これは手に余るな。

キッシュ

こーんな時に、颯爽と現れるのが
ヒーローだよね!












と、その時。










ライア

……この声は!?







二位のラストプリンセスが
来たぞー!

酢昆布 論

…?

ラストプリンセス

さぁ、そこの方向音痴クローン!
さっさと片付けられておしまい!
私は早く夜会に向けたおめかしをしたいのよ!

御意に。








メルテガ

今度はすごい雄叫び……

三位のライジングサンだー!





アダムス

まぶしっ……




ライジングサン

そこの不完全燃焼根暗クローン!
さぁ、始めようぜ!

なぁ、そろそろ『ライジングツー』とかに改名しねぇ?
このグループ名だと万年三位止まりな気がするぜ。

なら、お前が抜ければデュオになるから
ランキングアップだな。

なんだとぉ!?

……ったく、世話が焼ける奴らだ。









逃げた一匹をモー・ブーは追撃しにいったぞ!

獅子田 敏次

締切イヤだァァ!!

も〜〜!

ぶ〜〜!





ライア

流石にルーキーとは違うな。
やはり、前口上がないとな。

メルテガ

でも、また出遅れね。

ライア

なに、主役は遅れてやってくるもんさ……。

ライア

それに見ろ。




浦津 修

ククク……。





ライア

我々におあつらえ向きの獲物じゃないか!



キッシュ

そこの、脳内魔王クローン!
トリプルサターンが行くぞ!

浦津 修

さあ、来い!

ライア

私のセリフ!













1対1同士の戦局。




マッドナンバーズと


ゲオライトランカーズの


実力は拮抗し


お互いに決め手がないまま時が過ぎゆく。






そんな中、犬猿の仲の


ラストプリンセスと


ライジングサンは


お互いの足を引っ張り合う。













♪〜〜

酢昆布 論

うぅぅ……

キャッ……

おっと、わりぃわりぃ。
ぶつかっちまった。

きぃぃぃ……!
そっちがその気なら……。






♪♪♪〜〜!!

アダムス

星が……
見えない……。

なんだっ!?

あ〜ら、ごめん遊ばせ。
私の長い足があなたの短い足に
引っかかってしまったようですわ。





ライア

あいつら……、バカか?
この状況でランキング争いしてやがる……。

メルテガ

ライア、危ない!

浦津 修

ニタリ…

ライア

ハッ!

ライア

サッ!

浦津 修

おいおい……。
よそ見ばかりしおって。
いつになったら始めるのだ?

ライア

うるさい!
貴様に言われずとも
今からやってやる!










その時、それは起こった。










ええい、こんなグズに関わっているヒマはないわ。
ここで決めます!

埒が明かねぇぜ!
ここは一旦
マッドナンバーズを仕留める!



















エンドレス・
ナイトパーティー!















パーフェクト
サンライズ!!



















渾身の必殺技をマッドナンバーズに放つ


ラストプリンセスとライジングサン。





しかし、


相反する属性の旋律がぶつかり合い


不協和音を奏でる。















なにこれ!?

まじかよ!?

酢昆布 論

それ、ロン!!

きゃあああぁー!



アダムス

予言通り!
当たりじゃァァ!!

ぐわぁぁぁ!!!















ラストプリンセスと
ライジングサンがやられたぞ―!






ライア

おいおい……。
これはもしかして……。

アダムス

ズイッ!

酢昆布 論

ズイッ!

浦津 修

ズッころばし!

メルテガ

三体同時に相手ね……。

キッシュ

……まずいな。
完遂できればランクアップ確実だが……
これでは……。

ライア

私のセリフ!!














ライア

む!

メルテガ

あの光は……。

キッシュ

もしかして……。










ケイ

音楽の都を蝕む者共よ!

ナツ

全員まとめて
応援(おしおき?)です!

ミナミ

ソウルパニッシャーズ参上!!!

ソウルパニッシャーズだー!!

ゼア

いつもと違うリズムだな。






ミナミ

ライブからの直行です!

ケイ

多勢に無勢とは卑怯なり!

一葉

助けに来ましたよ!

ライア

すまんな、ミナミ……

ミナミ

えーっと……

ミナミ

誰だっけ?

ゼア

誰だったか……。

ライア

トリプルサターンのライアだ!

ライア

ここは一旦休戦して、協力してマッドナンバーズを叩くぞ。

ミナミ

休……戦…?

ゼア

ミナミ、面倒だから
乗っかっといてやれ。

ミナミ

わかったー!
じゃあ、ミナミ達は
ボスっぽいのとライブするのだ!

浦津 修

良かろう。
この魔王が直々に
相手をしてやろう。

ライア

いや待て……、それは我々の獲物……

キッシュ

任せたぞ、ミナミ!
しんがりは我らが務める!

ライア

あ、えっと……
私のセリフ!

メルテガ

……。




ライア

……。

ライア

……コホン。

ライア

仕方ない、大技を繰り出して少しでもゲオライトを多く稼ぐぞ!

メルテガ

そう来なくっちゃ!

キッシュ

やったるで~!




酢昆布 論

グルルル……

アダムス

グルルル……







ライア

まずは奴らを囲い込むぞ!

ライア

サターン・リング・フォーム!

メルテガ

サッ!

キッシュ

サッ!






マッドナンバーズを囲うように


陣形を組むトリプルサターン。




しかし……。




酢昆布 論

スッ……

アダムス

スッ……



本能に忠実なマッドナンバーズは


何かを察して囲われることを嫌う。



ライア

くそッ……。
思うようにいかん……。





苦戦を強いられるライアの背後から


声をかける者の姿。



ふふふ、手伝ってあげるわよ。




ライア

誰だ!?
























エマ・小石川

迷えるクローン達よ!
我が歌声に心を奪われよ。

来たぁーーー!!!
イメフロだー!!!

エマ・小石川

ふふふ、いい感じで場が温まってるわね。早速行くわよ!





エマ・小石川

ベースは
ノース・北葛飾!

ノース・北葛飾

オーケー、お嬢。





エマ・小石川

キーボードは
ヘヴィ・歌広場!

ヘヴィ・歌広場

ラジャー!







エマ・小石川

そして、ヴォーカルはエマ・小石川でーす!

エマ・小石川

さー!どんどん行くよー!

エマ・小石川

『KA・BU・KI』





アダムス

ア…ア…ア…ァ…

酢昆布 論

ア…ア…ア…ァ…






ライア

くっ……!
すごいビートだ……。





ノース・北葛飾

フィニッシュだ、お嬢。

ヘヴィ・歌広場

決めてこい。

エマ・小石川

OK、Guys!




ひときわ大きなブレスをするエマ。


エマ・小石川

エンジェリック
ヴォイス!

アダムス

どーん

さすがイメフロだー!瞬殺だー!





エマ・小石川

ごめんなさい、こっちも貰っちゃうわ!

ライア

お……おい、待て!!!

エマ・小石川

エンジェリック
ヴォイス!

酢昆布 論

どーん!

エマ・小石川

いっただきぃー!




ミナミ

え……。












\チクッ/

ミナミ

痛っ……。





















ケイ

どうしたの?ミナミちゃん。

ミナミ

ううん……。
なんか胸のあたりがちょっと
チクッとしただけ。

ナツ

大丈夫?

ミナミ

もう大丈夫!
決めるわ!







エマ・小石川

さーて……
あっちも手伝ってあげちゃおうかしら?

エマ・小石川

……あら?











ケイ

ソーーー

ナツ

ーーウル

ミナミ

パニーッシュ!!!

浦津 修

ふんがぁ〜







浦津 律人

兄貴……。

浦津 修

律人か……。

浦津 修

カッコ悪いとこ見せちまったな……。

登日 ルウ

カッコ悪くなんかなかったよ。

浦津 修

ル、ルウ……。

登日 ルウ

修の熱い気持ち……。
とっても伝わってきたよ。






ミナミ

やったわ!













エマ・小石川

さすがね、ソウルパニッシャーズ。
いや、ミナミちゃん。

ミナミ

む!

エマ・小石川

手出しは不要だったみたいね。
でも、所詮はアイドル。

エマ・小石川

その程度では私達には勝てないわ。

エマ・小石川

じゃ、また会いましょう。
次はゲオライトフェスかしら?

エマ・小石川

とぉ!










ミナミ

あの人もミナミの事を知ってる……。

ミナミ

人気者はツラいのだ!

ゼア

その楽観的なところが羨ましいぞ。














* * *




ライア

……まずい……最下位だ……。

あ、あそこで10位まで上がってきたモー・ブーがやられてる!





獅子田 敏次

締切のバカァァ!!

も〜〜……

ぶ〜〜……

メルテガ

あのライブを完遂させれば、
モー・ブーのランキングまで登れるわ!

ライア

10位でも仕方ない。
もらうぞ、このライブ!








メルテガ

ロケ―ッ!

キッシュ

ストリーム!

ライア

アターッ!

獅子田 敏次

どーん!






ライア

これでなんとか10位はキープだ……。












こうして、


多発的マッドナンバーズの恐怖は


数多のランカーの犠牲のもと、


マッドナンバーズのリーダーの失脚により


幕を閉じた。


















* * *


エマ・小石川

ねぇ、あの娘……、ミナミちゃんのこと見た?

ヘヴィ・歌広場

ん?ああ…まぁ。

エマ・小石川

なかなか美味しそうね。

ノース・北葛飾

げっ……。
お嬢、そんな趣味があったのか?

エマ・小石川

あの娘から出ているゲオライト、そこいらのZeR0やナンバーズのゲオライトとは違うのよ……。

エマ・小石川

なんていうか……
神々しいゲオライト……。

ヘヴィ・歌広場

へぇ……。
面白い所に気づいたもんだな。

エマ・小石川

あの娘のゲオライトは誰にも渡さない……。私が吸い尽くしてあげるわ。

ノース・北葛飾

またお嬢の悪い癖が出てきたな……。

ヘヴィ・歌広場

エマ、程々にしてくれよ。

エマ・小石川

仕方ないでしょ、
大泥棒の遺伝子なんだから。
























ゼア

トップランカーのImage Floatingことイメフロは、半年ほど前に流星のごとく現れ、あっという間にランキングを登りつめた驚異的なグループだ。

その母体はアイドルではなくバンドであり、非常に音楽性の高いライブを行っている。

ゼア

特にあのエマ・小石川と言う女は注意が必要だ。

大泥棒 石川五右衛門のオリジナルの影響を受けて【ポイント対象ライブ】を奪い続けてきたようだな。

しかし、ゲオライトランカーズのユニットリーダーという事は【ZeR0《ゼロ》】のはずなのに、なぜ偉人遺伝子を持っているんだ……?

……まさか……?

対決!ゲオライトランカーズ!

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