……どういうこと?

シスター

ですから、しばらくソレイユは戻ってきません

だから……何で? って聞いてるんだけど?

アステル

ソレイユ……もう戻ってこないの?

シスター

戻ってきます。
ですが、少し戻るのが遅くなるというだけで心配は──

理由は、何?

ステラ

シスター……

シスター

……もう少し、待ちなさい

アステル

何で!?
何で教えてくれないんだよ!?

シスター

言えぬ事情があるのです!

どんな事情?

シスター

……それは

……それも言えないんだ

アステル

…………

ステラ

シスター、ソレイユは大丈夫なんですか?

シスター

しばらく安静にしていれば問題ありません

…………

……どうしても教えてくれないなら、もういいよ

シスター

…………

今日はご飯もいらない!
一日中ふて寝してやるッ!

シスター

何を言っているのです!?

オレ達はそんな信用できないってことだろ?
だからシスターも信用しない。
今日はずっと部屋にいるから来ないで

シスター

…………

声かけられても、返事もしないから!

アステル

…………

お前は、どうする?

アステル

……オレも、そうする

ステラ

あんたたち……ッ!

アステル

何にも教えてくれないのはシスターじゃん!!

シスター

…………

じゃあアステル、行くか

アステル

お、おう

シスター

…………

ステラ

シスター……

シスター

彼らがそれで気が済むのでしたら……好きなようにすればいいのです

ステラ

…………

シスター

ステラ……お願いできますか?

ステラ

……え?
はい……

アステル

こっそり抜け出してソレイユ探すとか、よく思い付いたよな!

教えてくれるのを待つより、早いし

アステル

病院の場所は知ってる!
こっちだよ!

知ってるのか。助かった

アステル

一回行ったことあるから……

そっか

アステル

ちょ……ッ!
勝手に行くな!!
しかも方向全然違う!!

……え?

アステル

大丈夫かこいつ……

少将

……貴女の妥協案は、妾だと聞きました

王子がどうしてもその娘がいいと言うのであれば、それも仕方のないことです。
ですが、私の娘をあれだけ特別扱いしておいてこの仕打ちは……

少将

ごもっともです。
本人にそのつもりはなくとも、期待を抱かせてしまった王子にも多少の責任はあります

孤児の娘のどこがお気に召したというのです!?

少将

……気が休まるそうです。
貴女の娘はご病気のこともありますし、気を使いますからね

…………

少将

王子という立場上、気を抜くことは許されません。
しかし、あの娘といると安心感のようなものを感じると仰っていました

少将

仕事が忙しければ忙しいほど、そういうものを求めてしまう男は多いものです

…………

少将

ご理解いただけましたでしょうか?

……しかし

少将

納得はされないようですね。
お気持ちは理解しますが、ではどうしろと?

孤児の娘が王太子妃、そして王妃となるにはそれ以上の何かが必要ではないでしょうか!?

少将

……それ以上、とは?

妃となり得る絶対的な何か……。
王子がその娘を本当に愛しているのかの確信です。
言葉では何とでも言えましょう?

少将

……なるほど。参考になります

少将

では日を改めて、またお伺いします

少将

貴女が納得する“何か”をご提示できるやもしれませんので

…………

pagetop