ニオミヤ

今回の私、久しぶりに関わったら、
案の定死ぬとか惨めね…。

ヴィクターJr.

やめてよ!
めちゃくちゃ隷従した僕の方が惨めだからね!?

ヴィクターJr.

別に、身体溶けて魂食べられるのは正直、毎回だから。


でも、今回は死ぬ間際だからこそ、神の怒りと白雪姫の関係――やっと分かるような気がするから試してみたい。

ニオミヤ

前回のことぐらいなら、覚えてるわ。

ヴィクターJr.

じゃあ、忘れても頼るよ?

次もちゃんと関わってくれる?

ニオミヤ

関わりたいけど、軟禁されてたら連れ出して欲しいなぁ。

ヴィクターJr.

そんなことされてたの?

ヴィクターJr.

確かに、全然来ない時あったけど。

……裏切られたと勘違いした…けど。

ニオミヤ

ヴィクターくんが、私を隷従して自殺しようとした回が続いて、過保護な人から軟禁受けてたの。

ヴィクターJr.

何その怖い僕…。

「僕を殺せ」って命令するとか相当野蛮だよ

グレイル

……あのショップにいた時にいた、東に住んでそうな綺麗な奴?

ニオミヤ

そうそう。雨季さん。わりと過激だから

今回は睡眠薬盛ってたタイミングで出て来てるけど。
帰ろうものなら軟禁どころか監禁ね。

ヴィクターJr.

仕方ないよ。

大切な人を殺されたくなくて過激になってくれるのは正常だと思う。

ヴィクターJr.

グレイル、良い?

グレイル

何だ?

ヴィクターJr.

口に出して言うと、白雪姫に聞こえてるから言えない。

だから、何が起こったか、観察していて欲しい。

グレイル

あ、お、おー。

ヴィクターJr.

きっと、白雪姫はびっくりするような此処にいる。

グレイル

びっくりするようなここ?

ヴィクターJr.

そうだよ!
地下牢に、いるといえばいる。

グレイル

ややこしい言い方だな!?

ヴィクターJr.

言い方聞く限り、ニオミヤちゃんが住んでる所では繰り返しは起きていないらしい。

ヴィクターJr.

別に王は僕じゃなくても良いし、
もし今回にこだわるなら、
キミ一人でも勝算残しておくことも出来る。

――どうする? 地下牢へ入るのやめる?

グレイル

……その言い方、卑怯だな。

グレイル

良いよ、死んでやる。

ヴィクターJr.

ありがとう。
今回のキミのことは死んでも忘れない

グレイル

言ったからには覚えてろよ?

ヴィクターJr.

あ!約束は出来ない!

グレイル

お前なぁ!?

よく分からないけど、僕はどうすればいいの?

フォーリ

……カオル「ちゃん」の所へ、行きましょうか。

か、カオルちゃ……?
それって薫のこと?

フォーリ

そうです。

うん。
仕方ないから、会いに行くよ。

は?
流しで良いですか?

ヴィクター、落ち着こう?
それに今回は本人たちも流しって言ってるし

グレイル

ニオミヤ、あれは放置で良いのか?

ニオミヤ

面白いから大丈夫よ。

でも、カオルちゃんは、ヴェッセルが付いてるから修羅場かも

ヴィクターJr.

え!?
修羅場なら止めようよ。

ヴィクターJr.

ちょっと見たいけど!

グレイル

お前らもわりと愉快犯だよな。

ヴィクターJr.

――じゃあ、入るよ。

グレイル

なんで、そんなに皆に槍持たせてんだ。

ヴィクターJr.

元気でしょ!

ニオミヤ

そうね、なんか、むさ苦しい。

グレイル

オレら、むさ苦しい奴らと一緒に死ぬのか

ニオミヤ

ああ…流石にこうなると、雨季が恋しい…

ヴィクターJr.

これが必要だからだよ!

今から槍もって死んで!!だなんて暴君みたいな今じゃないと出来ないことだから、


―――やっぱりこの回は必要だったと思うんだ

グレイル

それなら、オレは生きてて良かったか?

ヴィクターJr.

もちろん

グレイル

槍ってことは遠くにいるのか?

ニオミヤ

んー。正しくは……相手が近づく、の方が正しいの?

ヴィクターJr.

どっちも違うよー。

まあ、一回も見たことないし、
ここら辺に住んだことない人ばかりだから、

想像つかないとは思うけど……

ヴィクターJr.

本当に、見えるか見えないか、だと思うし、一瞬で終わるから。

ニオミヤ

痛い?

ヴィクターJr.

あー……あー……あー……

ヴィクターJr.

痛いよ!!

グレイル

……何だよ、それ…よく慣れれるな……。

ヴィクターJr.

でも、ほら、こうしないといけないから!!
こうしないといけないから!!!

ニオミヤ

わ、私は初めてよ…?


というか、白雪姫の実態が本当に全く分からないのだけれど

ヴィクターJr.

気付かない方が良いよ。

この考えが合っていれば、
僕ら、思った以上に酷な事させられてるよ。

グレイル

変なこと言っていいか?

ニオミヤ

さよなら、とか言ったら怒るわよ?

グレイル

オレだけ、繰り返しさえもない可能性がある

ヴィクターJr.

あ。そこは気付いていたんだ。

ヴィクターJr.

今回のグレイルがいたことは有意義なものだったと皆が言っているから、大丈夫だと思うよ

グレイル

そんなこと言ったって、決めるのは
お前らじゃ――

ヴィクターJr.

認めない!
絶対に、戻ってくること!!

ヴィクターJr.

戻らないって言うなら、吾輩は全部自殺で毎回繰り返しにする!本気本気!!

グレイル

わぁ、無茶振り来た。

ヴィクターJr.

これだけ言えば、大丈夫。

流石に、今回のグレイルは平気だと思うよ

ニオミヤ

もう、いい?

グレイル

大丈夫だ、ありがとう。

ヴィクターJr.

あははっ、今からだよ。

君はちゃんと観察してくれないと困る

一瞬にして、思考は溶かされた。

悪魔の舌のような大きな熱が、
全身を覆うことを

抵抗もせずに、じっと見下ろすことしか
出来ない。

鈍い音がする――。
これは、きっと槍が刺さった音だろう。


――真っ直ぐに持っているはずの槍がどうして
刺さるんだろう。



そんなこと、どうでも良い。
熱い、温かい、溶ける、思考が、消えて、自分が、

――何かが、襲って来た…?

牙? 何かに貪られた感覚。
もう、自分の身体が見えない。

身体から滴る血が、ただ温かい。

そう、温かい。


もう熱いと言っていたはずなのに、
頭も、心臓も、手の先、足の先、全部が

燃えるように、凍えるように、
―――冷たい。

こんなものに抵抗なんて、出来るのだろうか。

こんなにも絶望に包まれて、
返って多好感と幸福と狂気に包まれた静かな死は――

毒になりそうなぐらいに魅力的に――

なる、わけには、いかない……。

たぶん、笑われると思うから先に申告しておく。



今から、自己紹介する。
何って自分が誰であるかちゃんと分かってないって
前に怒られた気がするからだ。






オレの名前はグレイル。
違うような気もしてきたけど、
そうやって呼ばれていた。


ヴィクターJr.が、
白雪姫を倒す為に存在し始めた







ヴィクターJr.は吸血鬼。
泣き虫で怖がりに見えてそうでもなかった。
詐欺だ。

色々考えてるし、良く分からない奴
でも、居て楽しかった気がする。







ニオミヤっていう友人が出来た
変顔が得意な可愛い美少女
真っ直ぐで、でも不安を抱えてるような人
聖水をかけられた気がする。







あと、フォーリちゃ……さん。
なんだろう、不思議な人な印象はあった。



大丈夫、まだ覚えている。

オレは死の状況を覚えて、次の回へ進む。
大丈夫、オレは、まだ続けても――

行こう、待ってる。

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