それじゃあ俺からいくぞ

Ａ君、Ｂ君、Ｃ君の3人がレストランで食事をしていました。会計は全部で15000円。3人で割り勘して5000円ずつ払って、さぁ帰ろうと店を出た時、店員から呼び止められます。
「すみません。会計間違えていたみたいで、3000円お返しします。」
との事。3人は、そうなんですかと受け取り、思っていたより安くついたので気分よく帰りました。

3人で15000円とは、随分立派なレストランに行ったんだね

しかし。実は、割引など諸々差し引いて10000円のお会計で、3人には5000円返さないといけなかったのですが、3人に5000円だと面倒なので店員が2000円くすねて3000円渡していたのです。

へー。5000円も割引がきくなんて。それにしても、その店員は首にした方がいいんじゃないかい？

ここで問題ですが。
3人は5000円払って、1000ずつ返ってきているので1人4000円払った事に。そして店員がくすねたのは2000円。4000円×３＋2000円にしても最初に出した15000円に届きません。
さて。あまりのお金はどこにいってしまったのでしょう。

そんな事よりも店員を訴える方が先だよ！
まあいいけど。中々興味深いよ。それで？　今回は一問だけかな？

ではもう一つ。算数の問題だから簡単すぎるかもしれないが。
あなたは1本の真っ直ぐな棒を持っています。その棒を定規代わりに、指で地面に直線を引きます。
その直線に対して、正確に直角の千を引いてください。
使うのは手に持っている棒のみです。地面に指で印を書くのはＯＫです。因みに影などは使いません。

算数・・・小学校レベルの算数なら得意なんだけど。これで終わりかな？

ああ。あまり時間もないしな

では次は私からいくよ。
浜の中には、菊が咲いている。砂の中には缶が埋まっている。では、四季の中には何があるだろうか？

浜の中に咲く菊ってのも、見てみたいもんだな。さあ、続けていいぞ

2016年。医者から命はもってあと3ヶ月と宣告されてもう半年が経っていた。73歳の独り身のとても裕福な女性が、病院のベッドでポツリ呟いた。
「東京タワーの前で出逢った、私の命を救ってくれた男性に、全ての財産を渡したい」
そうして、傍らにいた執事に、こう付け加えた。
「あの日はお祭りがあって、花火が上がっていた。東京タワーをバックに、私はその男性の写真をとって渡した。いまでも大切に持ってくれているはず。あれはそうね。確か60年前の、13の夏だったと思うわ」
執事は胸ポケットから写真を取った。死んだ母親からもらったものだ。年月日は女性の証言と矛盾していない。しかし、背景に花火は上がっていたが、残念ながら東京タワーは映っていなかった。

執事の奴も、いけ好かないな。あわよくば成り代わろうって魂胆、そういう奴って多いよな。

その女性の意志を大々的に公表すると、二人の男性が現れた。手には、一枚の写真を持っている。写真を見ると、確かに10歳前後の少年が、東京タワーの前で、花火を背に映っていた。違うのは、月の位置が、それぞれ東京タワーの右と左に分かれていたことと、撮影した日付である。しかし、年は女性の言っていた60年前のものだったし、日付も二つとも8月で、丁度夏だった。
東京タワーの右側に月の写った写真を持つ男は言った。
Ａ「あの日の花火は豪華で、2時間ほども上がっていた。あなたとは、その途中で偶然出会い、車に轢かれそうだったのを助けたことで仲良くなったのです」
もう一人の男性は言った。
Ｂ「いいえ。あなたは花火に夢中になって、川に落ちそうになっていたのです。それを私が助けました。丁度その時ハート型の花火が上がったのは、今でも覚えています」
さて、この後どちらが本物か分からなくなった執事は探偵に依頼した。写真とともに、もう一度同じ証言もしてもらった。すると、ものの数分で誰が女性の言った男性かを突き止めることができた。では、一体誰だったのだろう。

お前にしては随分と長いな

たまにはいいかと思ってね。では、謎解き対決を始めよう