…はっ…はっ…こっちで…あってる…
…はっ…ふあっ…ちょっと……ペース考え……て……っ
雪のせいで、全く前見えなくなってきたんだけど
あの子が通る時だけ、雪が止むの。
便利な特殊能力なことで。
よし、走ろうか。
そこからは、走らない方が…っ
ちょ、ちょ、ちょっと待うわああああああああああああ!!
痛っ……、
先に言えよ!
先に言ったわよ!
――仕方ない、歩いて行こうか
お前、結構関わってるんだな。コレ。
最近は関わり絶ってたけど、そうなるわね。
繰り返しって、何回ぐらい続いてるんだ?
数えられないぐらいかな…?
20回、70回ちょっと?
おっ、思ったより少ないな。
少ないの!?これで!?
こう繰り返しているって行ったら、せめて3桁欲しかった。
ふざけないで。
そーだな。で、ちょっと確認良いか?
確認?
お前は、ヴィクターJr.が殺されて、またそのコピーを作らされる存在……って言ったよな?
そうよ?
でも、そのヴィクターは今何処にいるか分からないんだよな?
そうね。
……って、あれ。
本人いなくて、作れるものなのか?
正直、分からないの。
あんな人だから実は近くにいるのかもしれない……とかも思ったりするし。
近くに?
ほら、カオルちゃんだってメイクしたら凄く変わるでしょう?
そうなのか?
あ……。
カオルちゃんは、女の子だよ…?
そうだな、看板息子だもんな。
あとは、遠くにいても誰かに頼めばいいでしょう?
また作ってって。
そんな技術持ってる奴……いるか…?
フォーリちゃんも無理だし、オレもしたくないし。
――ねぇ、いくら何でも、この写真…。
ああ、多すぎるよな。
ええ。確かに、これは可愛いけれども…!
小さい頃は、それはそれは可愛かったからな
え?これ貴方なの?
なら、かわいくない。
理不尽だな!?
おー、止んだ。
よし、走るか。