おはよう。元気?
そーだな。わりと、全快。
なら、今から作戦会議する?
森に戻りながらなー
その身体で!?
死ぬわよ!?
昨日あれだけ聖水かければ問題ないだろ。
それに、昨日は夜だったから
関係あるの?
人間の癖に?
あー、もう妖精でいいや面倒くさい。
ざっと言うと朝は万能。夜は雑魚。
分かってたんなら、体調管理して欲しかったんだけど
あー、そうだな。ごめん。
よろしい
とりあえず、森に向かいつつ、
フォーリちゃんに連絡とってみるかー。
危なくなったら、すぐに言う事。
まあ、危ないと思った時には倒れてると思うぞ?
次は聖水で、溺死だから♪
わ、分かった……。
フォーリちゃん、どう? そっちは?
吸血鬼は鏡に映りますか?
何で、そっちの専門聞くかなぁ…?
普通に映らないけど。
そうですね。
え? 映ったのか?
さあ
……わざとらしい。
でも、それが何か関わってるんだな?
そんな当たり前の事聞きます?
普通に関わっているのですが。
そうだな。
それと明日そっち向かう。
はい。
小屋から、白雪姫の城へ向かっています。
場所分からないから。
何か目印を置いといて
仰ると思いまして、グレイルくんの小さい頃の写真を少しずつ置きました。
いや、マジで止めて?
止めても何も――置きました。
そうだな!?
次からはフォーリちゃんの写真が良いなー…って。
あると思いますか?
あー。そうだったな。
何か余計な事を言ったな。
まあ、いつか言う予定だったけど
そういうの止めて。面倒くさい。
それに、余計じゃなかったし。
そうだな。ありがとう。
で、今、フォーリちゃんから、「白雪姫の城向かってる」って。
え……!?
もう!?
人助けするから、まだ先かと思ってたのに…
え?
アイツ、白雪姫に助けを求めに行っただけだぞ?
そうよね。
あのね、ヴィクターJr.は繰り返しているし、
今回もちょっと諦めていたから言うつもりなかったことだけど――
――なんだ?
白雪姫って、本当に化け物だから。
彼がその子に合った瞬間、彼の生体反応が亡くなって、また新しい生態反応が――
これだから学者は!!
分かりづらい!!
白雪姫に、合ったら、毎回死んでる
は? なんだよそれ…。
もう、リーチかかってるってことか?
そう。
……そうなる。だから、もう、今回は…
は?
ちょ、ちょっと……!?
なんで!走らねぇんだよ!!
だから!
もう!追いつかないって!!
でも、このままだと、アイツは死ぬんだろう!?
せめて足掻け!!
見殺しにしたって感覚だと、後悔するぞ!?
フォーリに少し時間稼ぎしてもらう!
フォーリ聞こえるか?
聞こえません聞こえません。
今、良い所なので。では、
あああああああ!!
オレ、馬鹿だろ!?
何?
フォーリにとって、
ヴィクターJr.が生き残ることよりも、自分の好奇心の方が重要だった事を忘れてた!
何よ、それ……。
オレだって、コイツじゃなかったら好奇心の方が上だからな!?
それってどういう…?
分かんないけど、コイツに関しては絶対殺してはいけなかった気がするんだ…!!
いいから…足動かせ!!