彼らは二階へと到着する。
第一ゲームの阿鼻叫喚は犠牲者たちのメンタルを叩きのめした。
今回は勝者だからまだいい。
だが、負けてしまえば……。
そんな恐怖が脳裏をよぎる。

そんな中、始まった第二のゲーム。
……何とも抽象的な問題だった。

第二ゲーム

ここにおいてある英単語と数字を使ったものを探せ。
探せる範囲は学校の二階のみ。
それ以外で発見したら退場。

という問題だった。
ルールは時間制限が更に短くなり20分。
持ってくるものの重複は不可。
先着順で減っていく。
基本的なルールは同じ。

ただ一つ、違うことが起きた。

面白そうなので第二ゲームは個人戦に致します！
という通知。

犠牲者たちはノリと勢いのルール変更に雄叫びを上げた。絶叫とも言えるかもしれない。
なんでこうなった！？　文句はいけないけど。

喚いても仕方ないので、言われたとおりにする。
それに問題が理解できない。

問題の英単語は大文字小文字様々な木のブロックが入っている。
更に数字も入っている。0から9まで。
これを使っているモノを探してこい？
謎解きのような問題だ。
理解の追いつかない生徒は呆然と、一部の生徒だけはすぐに動き出す。

ドマゾ彼氏を見捨てて、粟飯原さんが先手を取った。
彼氏は唖然としていて置いてけぼりにされた。

有栖川もすぐに駆け出す。答えが分かったのだ。
残っている生徒の中で、彼女はとても早かった。
明確なのは有栖川、漠然としているが解しているのは粟飯原さん。
この二人がトップを走る。
裏切り上等。知ったことか、勝つこと優先！

粟飯原さんは箱に駆け寄るや、素早く答えを出した。
その手際を見ていt有栖川は一言。

外道が仲間を見捨てて結託、ひと足早く答えを出した。
残された相方達は必死になってまず問題を解いている。
これができないと前に進めない。

ダブル眼鏡は醜い争いをしないで平和的に進む。
総合学力が近いから出来た技である。

西村は赤坂に八つ当たりに殴られて喜んでいる。
こいつはもうどうしようもない。

腕を組んでゆっくりと考える横山。
傍らでは既に諦めた妹分が。

すっかり弱気になっている後輩を励まして、思考がこんがらがることを防ぎながら考える。

足元に転がってきたド変態を踏みつけながら。
妹分も踏み付けていいと思うので二人して踏んだり蹴る。
気が付けば八つ当たりの的にされている伝説のドマゾ。
二人も参加して八つ当たり開始。

いいえ地獄です。

袋叩きを喚起する変態、西村。
もう単なる変態野郎だった。気持ち悪い。
赤坂は、それを見て覚醒した。

気持ち悪い汚物は消毒せねば。
そう。
除菌して。
殺菌して。
滅菌DA！

あまりに目に毒な光景に、とうとう赤坂は壊れた。
どこからか取り出した六角レンチ、それを大きく振りかぶる。

喜ぶドマゾの四肢を掴み持ち上げる、他の参加者。
どうやら、赤坂の思惑が分かったらしい。
ハッとする西村。
大股になるように、足が開かされる。
目の前に立っている死神、赤坂。

バッター、赤坂選手。
ドマゾのキャッチャー、西村の股ぐら目掛けて獲物を構えまております。

要するに、そういうことだ。
硬い金属の棒で、ボールをストライクされるってことで。
懸命に拒否する西村。だが既に時は遅い。

赤坂選手、レンチを振り上げる。
そのままギロチン方式で裁きを与えるようだー！

知ったことじゃあない。
取り敢えず、お前は死ね。
ではさらばだ、伝説の変態よ。
留置所で会おう。

ギャアアアアアーーーーーッ！！