秋山君は、1回目と同様に押し黙っていたが、しばらくしてこう答えた。

秋山 駿吾

ごめん・・・。気持ちはうれしいけど・・・

秋山 駿吾

ちょっと付き合うのは難しいかな

夏目 沙織  

えっ・・・。どうして・・・志望校なら同じはずよ!

秋山 駿吾

それはそうだけど・・・だけど・・・

夏目 沙織  

だったらなんで・・・どうしてダメなの?

秋山 駿吾

僕って夏目さんみたいに意識高くないからさ・・・

秋山 駿吾

きっと付き合ったらイライラさせちゃうとおもうんだ

秋山 駿吾

それだったら、大学は入ってからもっと意識高い彼氏を見つけたほうがいいと思うんだよね

お前みたいなガリ勉の地味女とは付き合えない!!

あたしにはそう言っているように聞こえた・・・。

夏目 沙織

そ、そうだよね・・・。ごめんなさい、いきなり変なこと言っちゃって!

秋山 駿吾

ううん、全然。それより昨日なんだけど、友達がガリガリ君のパクリを見つけてね・・・

秋山君は、あたしの告白をさらりと受け流すと、
部活の友達がガリガリ君のパクリアイスを見つけたことに話題を切り替えた・・・。

あたしのこの夏の努力は、またしてもガリガリ君の前に敗れ去ったのだ・・・。

夏目 沙織

ごめん・・・あたし、この後予定あるから・・・

秋山 駿吾

あっ・・・。ごめん!つい長居させちゃったね

2回もフラれたらもうこんなところに用はない!
今回はあたしから先に席を立つことにした!

気づけば、またしてもあたしは部屋のベットの上にいた。結局この2回目の夏休みは、あたしと秋山君との関係に何の影響も与えていなかった。

夏目 沙織

同じ日の同じ時間に同じ男の子に2回もフラれるなんて・・・

夏目 沙織

こんなみっともない女、世界中探したってあたし位よね・・・。

そう思うと何だか笑えてきて、秋山君への想いが薄れていくのが自分でも分かった。

それと同時に疲れから急に眠くなってきて・・・

またしてもあたしは眠りに落ちていった・・・。

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