【27】第6の試練:螺旋の数字の謎

















































俺たちは
螺旋階段を上っている。


獣の唸り声どころか
風の音すら聞こえない中で

足音だけが
やけに耳障りに響く。



来栖 康青

……

小鳥遊 杏子

……

綺羅星 うさぎ

……


誰も喋ろうとしない。






応接間から持ってきたものと言えば
金色を除いた4本の鍵と、

この本、だけ。





























































それからどれくらいの時間
上り続けただろう。



ふと疑問が浮かんだ。
















俺は杏子を振り返る。

剣持 朱梨

……杏子。この螺旋階段って途中から壊れてるんじゃなかったか?







うさぎに「出口がない」と言われ
皆で探し回ったあの時。

螺旋階段の上に
出口があるんじゃないかという
一行に対し、

杏子は、

途中から崩れているの

と言った。




そう言われたから
それ以上誰も
見に行かなかったけれど










あれは……嘘だったのか?










小鳥遊 杏子

ここは……あの螺旋階段とは違うものかもしれない

杏子は困ったように言う。




消えた配膳室といい
現れた化け物犬といい

ここは常識が通用しない。


そんな場所の螺旋階段が
以前と違っていたからと言って、
それは杏子のせいではない。


それはわかっているけれど













つい、疑ってしまう。






























いったいどこまで上れば
終着点なんだろう。

愚痴りたくなった時、
杏子が

小鳥遊 杏子

見て、何かある

と、目を見開いた。

















見ると
階段の手すりに
紙が貼りつけられている。

剣持 朱梨

数独……だな

剣持 朱梨

この3色の空欄を埋めればいいのか?




レンガに彫り込んだり、
金属板だったり、
部屋一面の酒樽だったり、
油絵になっていたりする
今まで見てきた暗号に比べると
随分と安い作りだ。


なんだか自分たちまで
安く見られたような気になる。




まさかここにきて
予算が無くなったわけじゃ
ないだろうに。





小鳥遊 杏子

見て!


杏子が俺の袖を引っ張った。






顔を上げると

なにもなかった壁に沿って


数字の入った3色の扉が
いくつも連なっていた。














■試練:6

数独を解いた時、色枠に入る数字の組み合わせで正しいものを選んでください。

<解き方>

縦1列、横1列、太線で囲まれた9文字には
それぞれ1~9がダブらずに入ります。







A:赤3、青2、緑4



B:赤2、青1、緑7



C:赤2、青8、緑4




D:赤3、青8、緑2

【27】第6の試練:螺旋の数字の謎

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