過去とは、時間の流れを3つに分けて理解する場合の、既に過ぎ去った部分のこと。そう、過ぎ去ってしまった記憶が俺にはない。実際、中学の時にとある事故にあってから過去の記憶が一部ない。自分が誰かなどは覚えてたが、何か大切な記憶を失っている気がしてしまい、腑に落ちない。

でも、今更どうにもならないと思っていた。

だが、香夜にはちゃんと話しておこうと思う。

放課後になり、デートをする俺と香夜。

香夜

それでですね。新しいメニューは...これです!

優翔

新しいメニューってミルクレープのことか。

香夜

私、ミルクレープが大好きなんですけど、あんまり売ってないんですよね...

優翔

じゃあ、俺もミルクレープにするか。

香夜

是非!


ミルクレープを購入し、店内で食べている。

優翔

香夜、少しだけ話しておきたいことがあるんだ。

香夜

はい。なんでしょうか?

優翔

実は、俺は中学の時に事故に合ってて、

香夜

記憶を失ってるんですよね?


あれ?香夜、このこと知ってたっけ?

香夜

転校してきた時に、長谷川くんが言ってました。

優翔

それでなんだが、俺と香夜は昔ながらの知り合いと言ってたよな?

香夜

はい。小学生の頃に日本に来たことがあって、その時に...


不安げな表情になった香夜

優翔

どうした香夜?大丈夫か?

香夜

はい、あの事件を思い出したらちょっと...でも、優翔くんが守ってくれるって言ってくれたから私は救われたんです。


あの事件とは、なんなんだろう。

優翔

あの事件について教えてくれるか?

香夜

はい、優翔くんのためですから。


過去の記憶が明らかになってきている今...
悲しみが生まれた過去なのか愛情が生まれた過去なのか...

pagetop