▼Sheep6.Dither Sheep

ホッカ

クランキー、あなた…ロリータ・コンプレックスだったの?

クランキー

勘違いするなホッカ、俺はお前でも興奮する!

ホッカ

小さな女の子に手をかけるなんて最低な男ね、今までで一番幻滅したわ。

クランキー

しょうがないだろ、俺なりに我慢したほうだぜ?なあ、睡魔からも何か言ってくれよ。

睡魔

鬱陶しい、諦めろ。

クランキー

おい、どこ行く?

睡魔

どこでもいいだろ。

クランキー

睡魔?

ホッカ

どうしたのかしら…

クランキー

さあな。

睡魔

殺せ…殺せ…オオカミを殺せ…!!

羊が一匹…羊が二匹…羊が三匹…羊が…

睡魔

なんだこれは・・・・まさか。

睡魔

・・・・・。

睡魔

・・・・・・・・。

睡魔

初めからおかしいと思っていた、だが一時の情に流された自分に反吐が出る。…悪夢は、過去を風化させないためのサイレンだったんだ。

睡魔

・・・・。

…羊だ。

音出しながら歩いてるなんて、とんだ間抜けだな。

あの村の羊か?まだ残ってたとはな、食っちまおうぜ

睡魔

…忘れてたわけじゃない、言われなくともやることは分かっている。

なーにぶつぶつ言ってんだ?マトンのおっさんよお。

仲間がみんな食われちまったもんだから、頭おかしくなっちまったんじゃねーの?

げははははっ!!

睡魔

お前が永眠するまでの羊の数を数えてやる。

あ?

何わけの分かんねえこと言ってん…

睡魔

―羊が一匹。

クシャアッ…!!

睡魔

羊が二匹…

ズリャッ…!

睡魔

羊が三匹…!

パジュウッ…!!

羊が・・・・!!

睡魔

俺は、オオカミを滅ぼすために生きている。生きる理由を忘れてはならない。

睡魔、この子と一緒に逃げるのよ。そして、私たちの分も生きて・・・!

姉さん…!

私みたいに、オオカミに騙されちゃだめよ…言わなくても、あなたは賢い子だからきっと大丈夫ね…

一緒に逃げよう、姉さんも…!

一緒にはいけないわ…だけど、あなたは私が絶対に守るから…だから、睡魔。あなたはその子を守ってあげて…。

分かった…でも絶対オオカミに食べられないって約束してよ…!!

ええ…絶対、絶対食べられない…。

姉さん…!

愛してるわ睡魔…さあ、もう行って…!

…姉さん…!

振りかえっちゃだめ…!前だけ見て…!!

・・・・!

睡魔

俺は…姉さんが思っているほど賢くないみたいだ…。

睡魔

ホッカ

…私よ!睡魔。

睡魔

…ついてきたのか。

ホッカ

気になったから、ごめんなさい。

睡魔

・・・・。

ホッカ

また、派手にやったみたいね…。

睡魔

…クランキーはどうした。

ホッカ

え?そういえば…途中まで一緒だったんだけど。

睡魔

・・・・。

ホッカ

ねえ、睡魔。

睡魔

何だ。

ホッカ

あなたがオオカミを憎んでるのは知ってるわ、だけど…こんなことしても不毛だと思わない?

睡魔

・・・・。

ホッカ

家族を皆殺しにされてつらいでしょうけど、毎日オオカミを殺し続けるなんて…ただあなた自身が壊れていくだけだわ…!

睡魔

もう遅い。

ホッカ

え…?

睡魔

俺はオオカミを殺さないと夜も眠れなくなる。

ホッカ

・・・冗談よね?

睡魔

分からない。

ホッカ

・・・・。

睡魔

だが、時々思う…どんなにオオカミを憎んでも、何かが良くなるわけじゃない。俺に家族がいたように…奴らにも家族がいる…子孫を残すために愛し合うことを知らないわけじゃない…俺はそれを滅ぼすということに違和感を感じる時がある。

ホッカ

あなたは優しいのよ、本当は何かを殺すなんてしたくないんだわ。

睡魔

それは違う、俺は…オオカミを殺し続けないと生きていられないんだ…!

ホッカ

そんなの思い込みよ!それにあなた、羊一匹で狼を絶滅できると本気で思ってるの?!

睡魔

思っていない、だがそんなのは関係ない。やめられないんだ!!

ホッカ

なら、私がやめさせてあげる。

睡魔

…?

ホッカ

・・・・。

睡魔

ホッカ

あなたなら、できる。

睡魔

お、おいホッカ…。

ホッカ

・・・・。

睡魔

君は…!何を考えてるんだ!?

ホッカ

当ててみて?

睡魔

・・・・・。

ホッカ

ふふ!あなたって可愛い♪

睡魔

!?

ホッカ

あなたがオオカミ殺しをやめられるように、私がしばらく見張っててあげる。

睡魔

できるわけないだろ…。

ホッカ

そうかしら、やってみなきゃ分からないことよ。

睡魔

・・・・。

ホッカ

私に任せて。

睡魔

…勝手にしろ。

 

To be continued.

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