顔を水で洗う夜太だった
ん〜、、、
顔を水で洗う夜太だった
体に染み付いてる殺しの感覚、、
忘れようなんて、おこがましい、
僕なりに懺悔もしたけど許されるハズもない
青空を仰ぎ見る夜太
今になって命が惜しいとか思わない
ただ出来る事なら太郎が大きくなるまで近くで見届けたかった、父親として、、
でも、、、
物思いにふけっていたが、後ろから鋭い殺意を感じた夜太
そんなに世の中甘くないか、、、出ておいで?そこにいるだろ?
おはようございます、、、
夜太さん、、
今日はご挨拶に、、、
ご挨拶?
今すぐにでも殺しにかかりそうな殺気を放ってるのによく言うよ、、、
今あなたを殺しても面白くありませんからね
ちなみ「鬼道会」の主要メンバーはお元気ですよ?
もちろん、「あの方」も
、、、そうか、、
しかし、夜太さん、、、、
?
現役を退いて、ずいぶん経つのに恐ろしい殺気ですね?いったい「どれだけ殺せば」そんな殺気を、、、
君が不意をついて僕の家族に危害を加えるかもしれないからね、牽制のつもりだよ
そして、殺気についての答えはね、、
答えは、、?
「殺した人数を忘れるくらい殺したから」
夜太の不気味な笑顔と殺気が一層大きくなり声の主は距離を置いた
つッッ!?
冗談じゃない、、これだから「鬼道会」主要メンバーは、、人間離れしてますね、、、
挨拶をしに来たのに殺されたのでは、笑い話しです、、、そろそろ失礼しますよ私は、、
物騒な言い方するなぁ、、、
僕はもう、誰も殺さないよ、、
せっかくだ、君にお願いがある、、
ここにきて命乞いですか?
いや、殺すのは僕だけにして欲しい、、
ダメかな、、、?
私は違う答えを用意してましたよ
一年間、精一杯、家族と楽しく過ごして下さい
それがあなた達の寿命です
あなた達か、、、
やっぱり、、、
でも、一年も寿命をくれるなんて優しいじゃないか?
思い出が出来れば出来るほどこの世への未練が強くなるでしょう?
優しさでは、ありませんよ
では、失礼します
声の主の気配が消える
やれやれ、享年61歳か、、、
まぁ僕にしては長生きした方かな、、
心地よい風と陽射しを受けながら、夜太はため息をついた