5年生になった
春の日に
転任してきた
S先生

真っ赤なスーツと
真っ赤な口紅をつけた
このベテラン教師との
出会いは私にとって

最悪なものだった

今日から皆さんの担任を務めます、Sです!
さっき始業式で少しだけお話ししましたが、改めて自己紹介したいと思います。
私は子供が好きで教師になりました。

子供好き…

子供好きだと語った教師…
確かに子供好きでした。

数か月も経つと
スキンシップが
激しくなり

ところかまわず
生徒を抱きしめる姿が
当たり前になりました。

ただし…

T君お箸の持ち方が違いますよ!
も~!

T君次頑張りましょう!

抱きしめるという
スキンシップは
お気に入りの生徒のみ。

では
お気に入りじゃない
生徒に対しての
スキンシップは?

なんでお箸がちゃんと持てないの!!!

早く立ちなさい!!!

頬を平手打ちされる
痣が出来るまで
腕を掴まれる

こんな事が
日常茶飯事でした。

今でこそ
こんな事をすれば
瞬く間にニュースになりますし
担任教師とLINEを
交換している子や、
友達のような感覚で
気軽に接している子も
少なからず居るではないかと
思いますが

私たちの時はまだ
教師は『怖い』存在であり
ある意味では絶対的で
教師に叩かれるという事は
それなりにあったのです。

閉鎖的な
ド田舎の学校だった事も
関係しているかも
しれません。

親たちも
教師に叩かれてきた世代。

教師に叩かれる
イコール
何か悪い事をした
という方程式が
フワッと成り立っていた為

理不尽な理由で
殴られたとしても
それを親に告白する
勇気もなく
理不尽さを訴え
証明する術も
解らず

自分の心中に
留めるだけの
子供も多かった。

私も
そんな子供の
一人だったのです。

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