クラッ…
今日は外で体育か~。
はあ、かったりぃなぁ
うん……
(うー……。
寝不足で頭がボーッとする。
体育の授業キツイなあ……)
おいっ、王子。
フラフラしてるけど
大丈夫か?
あー、だいじょぶだいじょぶ。
眠いだけだから
最近、寝てないって
言ってたよな。
無理すんなよ?
わかってるって……
クラッ…
(あっ、やばい。
目の前が真っ白に……)
王子?!
大丈夫か美家!
あ、先生……
責田。
美家を保健室に
連れて行ってやれ
はい、わかりました!
保健の先生~!
王子が倒れたんですけど……。
あれ?
どうした?
先生がいない。
しょうがねえな、
先生が戻って来るまで
ベッドに横になってろよ
でも……。
ただの寝不足なのに、
ベッド借りていいのかな……
寝不足のせいで
貧血になってんじゃねえのか?
いいから寝てろよ
うん……。
ありがとう、コウ
お礼なんかいいって!
んじゃ、俺は授業に戻るから。
ゆっくり寝ろよ?
わかったよ
ふう……
(目が冴えちゃったな。
とりあえず目だけ
閉じておくか)
(ん?
先生が戻って来たのかな?)
王子くん……寝てる?
あれ、喜連先輩?
どうしてここに?
窓から校庭を見てたら、
王子くんが倒れたのが見えて……
心配で来ちゃった
わざわざ俺なんかのために
来てくれたんですか。
すみません……
あはは、気にしないで。
授業サボりたかった
ってのもあるし
ははっ……
(今朝、冷たい態度を取った俺に
こんなに優しくして
くれるなんて……)
(藤吉さんのことで
くだらない嫉妬なんかして、
俺……馬鹿みたいだな)
倒れたから心配したけど、
思ったより元気そうだね
はい。
午後の授業までには
復活できると思います
そう? 良かった
…………。
ところでさ、王子くん
なんですか?
あの藤吉さんって女の子、
王子くんの友達なんだよね?
友達を奪ったみたいに
なってごめんね
そんなこと無いですよ!
喜連先輩が
謝ることじゃないです
でも……。
ちょっと怒ってたでしょ?
うっ。
そ、そんなことは……
せっかく王子くんと
仲良くなれそうなのに、
距離置かれたら嫌だな
と思ってたんだ
大丈夫ですよ。
そんなことくらいで
距離置いたりしませんって
本当?
(喜連先輩が、
俺の顔の横に手を突いた?)
(それに、
段々と顔が近づいてる
ような……)
顔が赤いね?
熱があるんじゃない?
(おでこを
くっつけられた!
鼻の頭がこすれあって
くすぐったい……)
(こんなに顔が近いと、
間違って唇が触れちゃいそうだ)
ね、熱は無いと思います。
実は、ただの寝不足なんです
なんだあ。
心配して損したな
本当にすみません
(あ、あれ?
指の間に、喜連先輩の指が
滑り込んできた……?)
あ、あのっ。
この繋ぎ方、ちょっと
くすぐったいです……
くすぐったいって、
こことか?
わっ!
指の間、くすぐらないで
くださいよ!
あはは、ごめんね。
可愛くて、つい
喜連先輩って、
意外とスキンシップが
好きなんですね
王子くんを見てると
触りたくなっちゃうんだよね。
なんでかな?
(喜連先輩がベッドに
身体を全部乗せて、
覆い被さってきた?!)
き、喜連先輩?
気のせいかもしれませんけど
この体勢って……
僕が王子くんを
襲ってるみたいに見える?
ははは……。
ちょっと見えますね
嫌なら抵抗してもいいよ
なんで抵抗する必要が
あるんですか?
だってこのまま、
変なことされてもいいの?
わ、わかってますよ。
ふざけてるんですよね?
ふざけてる?
喜連先輩が、
俺に変な気を起こすわけ
ないじゃないですか
はあ……。
いくらなんでも
警戒心なさすぎだよ
わかってる?
僕だって男なんだよ?
……へ?
可愛い子がベッドで
無防備に横になってたら、
イタズラしたくなっちゃうよ
イタズラ?!
俺が男だってこと
忘れてないですか?
忘れてないよ。
でも、王子くんだけは
特別みたい
俺が……特別?
うん、特別……
(頬を撫でられてる。
恥ずかしいような、
気持ちいいような……)
僕ね……たまに、
女の子みたいって
言われことがあるんだ
た、確かに中性的で
綺麗な顔ですけど
だよね?
だからこれからすること、
女の子にされてるって
思ってもいいよ
ちょ! 何を?!
そんなとこに手を
入れないでくださっ……!
チュッ
んぅ……!
チュッ……んっ……
んんっ……
(唇……柔らかい……。
それにまつ毛、長いな……)
(喜連先輩が変なこと言うから、
本当に女の子にキスされてる
ような気分になってきた……)
チュッ……チュッ……
だ、ダメですって!
先生が戻って来たら
どうするんですか?
安心して。
鍵はかけてあるから
そういう問題じゃなくて!
…………
…………?
急に黙って、
どうしたんですか?
居るんでしょ?
出ておいでよ
どうしてバレたんでしょうか?
息を潜めて完璧に
隠れてたはずなのに!
(隣のベッドの下から
藤吉さんが出てきたー?!)
いつからそこに居たの?
BL王子が来る前からです
先生~。
美術の時間に、彫刻刀で
指を切ったんですけど……
あ、先生がいない。
……と、いうことは
無人の保健室で
BL妄想を繰り広げる
チャンス?!
まずはベッドで横になって
妄想しよーっ♪
大丈夫か?
うん、大丈夫……
(はっ! 扉の向こうから
男子二人の話し声が?!
入って来る前に隠れなきゃ!!)
保健の先生~!
王子が倒れたんですけど……。
あれ?
どうした?
先生がいない。
しょうがねえな、
先生が戻って来るまで
ベッドに横になってろよ
(BL王子と責田くん!?)
──というわけで、
ベッドの下で息を潜めて
隠れていました
なぜ隠れる必要が……
私の第六感が、
素敵な展開が待ち受けていると
訴えかけていたからです!
はい?
私としてはBL王子と
責田くんのイチャイチャを
期待してたんですけど……
期待してたら、責田くんが
すぐに出て行っちゃったわけだ?
はい……でも!
喜連先輩が来たので、
結果オーライです!
そんなことは物凄く
どうでもいいんだけど、
指の怪我は大丈夫なの?
こんなの唾つけときゃ
治ります!
そ、そう
それにしても、
私は自分が恐ろしいです
恐ろしいって、何が?
まさか本当に、
目の前で素敵な展開が
繰り広げられるなんて……
ひょっとすると私には、
妄想を具現化させる能力が
あるのでしょうか?!
藤吉さんが
一番持っちゃいけない能力だね
あはは、僕には藤吉さんの
言ってることが
よくわからないよ。
王子くんは動じなくて
すごいね?
実は俺もわかってませんけど、
いつもこんな感じなので
耐性ができました
さあ二人とも、
早く続きをしてください!
さすがにこの状況では
続けられないな。
ごめんね?
ええ~!
もうちょっと根性だして
いきましょうよ!
あはは、何それ。
運動部のマネージャーみたい
(嫌なマネージャーだな……)
それじゃあ藤吉さん、
そろそろ行こうか?
もう行くんですか?
王子くんをゆっくり
寝かせてあげないと。
まあ、邪魔した僕が言うのも
なんだけどさ
そうですね……。
朝から顔色悪かった
ですもんね
藤吉さんにも
心配かけちゃったみたいで、
ごめんね?
いえ、いいんです。
それじゃあ失礼しますね、
BL王子
うん。
またね、藤吉さん
僕も行こうかな。
……あ、そうだ
ん?
王子くんが特別っていうのは
本当だよ。
王子くんにとって、
僕も特別になれたら嬉しいな
(ほ、ほっぺたに
キス?!)
おやすみ、王子くん
…………
(ほっぺたにまだ、
唇の感触が残ってる)
(こんなの、
寝れるわけないだろー!)
何すかコレ!何すかコレ!
何すかコレェーーーー!!!!
始まって依頼の発展じゃないすか!
王子どこを触られたの!?
どこ触られたのぉお!!?
考えただけで
トウインクル
トウインクル
ですよ!!!!(๑o̴̶̷̥᷅‧̫̮ o̴̶̷̥᷅๑)
私も今夜寝れない┌(┐^0^)┐(興奮により)頭の中で王子のセリフがCV:下野さんで自動再生されるという特殊能力を身に付けました٩( ᐛ )و!!ワイも藤吉さんと同じ能力が欲しいです( ´༎ຶㅂ༎ຶ`)そしてコメント欄足りぬ!もうなんなら印刷して全セリフに愛を書き込みたいです←←
>吟鴉さん
キスすらさせてもらえない人も居る中で、喜連先輩にはここまで許すなんて警戒心がないのって怖いですね(ノд`)
私もこの感想のお蔭でトウインクルトウインクルしてました!
>おおあゆさん
おおあゆさんの夢に、下野さんボイスの王子が出てきてくれるといいな…(*´ω`)
っていうかその自動再生能力ください。かなり本気で欲しい。
全セリフに書き込みを!?大丈夫です、その愛、しっかりと伝わってきました!
みんなかっこよい(ノ´∀`*)おもしろいです!続きが楽しみ!待ってます~♪
名前がwwwだんだんそれを考えるのが楽しくなってきました( *´艸`)
>めい(仮)さん
今度はかっこよいと言っていただけて、感激です(ノд`)
続き…なるべく早く書くように頑張りますね!
この作品に出てくる人たちの名前、変なのばかりですよねw
毎回、更新を楽しみにしてます(*´艸`*)
百合系男子もありですねぇええ┌(┌^o^)┐
美味しいです。ごちそうさまです。