記録ファイル -No.4-
19XX年 当時、地下工事の作業員だった私は古びた地下鉄道の撤去作業を行っていた。
撤去理由は、老朽化を含め自然災害によりトンネル上の地面が削られ地面との距離が浅くなっているためたっだ。
作業を開始して数時間、作業が一段落し休憩の時間に入ろうとしていた。
よし、皆よく頑張った!
休憩にするぞー!
ウィッス!お疲れさんっす!
はい!お疲れ様です!
お疲れでーす!
よお新入り、ちょっくら向こうのほうで話しながらコーヒーでも飲もうや。
はっはい!
ふう…。
仕事の後の一杯はやっぱり旨いな。
そうですね。
ちなみに、お前はどうしてこの業界に?
…元は自衛隊を希望していたのですが、就職難…ですね。
ですが、この仕事もやりがいがある上に周りの方も優しく支えて下さるので今では凄く楽しんでいます。
ほう、嬉しいこと言うねえ。
先輩と何気ない会話を交わした後、トンネルの奥の方から響き渡るように声が聞こえた。
誰か!!誰か助けてくれ!!
な、なんだ!?
事故でもあったのか!?
まずい!いくぞ!
トンネルに足音が鳴り響くほどの勢いで走り、声のしたであろう地点へと到着した。
だが、事故らしい痕跡は見当たらない。
何も起きてないな…。
は、はい…。
どいつの悪戯だ?許さねえぞ!
うちの作業員だろ!出てこいよ!
先輩がそう言うと、先ほどと同じように助けを求める声を繰り返しながら何者かが近づいてくる。
誰か!!誰か助けてくれ!!
トンネルの奥のほうから現れたそれは、明らかに人間の姿ではなかった。
え…
なっなんだよあれは!!??
お、おい!!!
何やってんだ!早く逃げるぞ!
あ…あああ!!はい!!!
逃げようとした瞬間、ソレは口から何かの物質を吐き出しその物質が先輩に命中した。
ん…
あ…?なんで俺はこんな所にいるんだ?
せ…先輩?
先輩!!何言ってるんですか!!
早く逃げなきゃ!!
必死に先輩に呼びかけている最中、ソレは瞬く間に先輩目掛けて飛び付いた。
私は恐怖で目が眩み気が付いた頃には、先輩は頭を■■■されていた。
あ…あああああ!!!
頭の中が真っ白になりながらも、無我夢中で走った。
だが、後ろを振り向いてみるとソレは既に自分を追いかけていた。
ソレとの距離が数メートルに達したその時、頭上から光が差し込む。
はあはあ…!
どうやら老朽化したトンネルの頭上に小さな穴が開き、外の光が微かに差し込んできたらしい。
…ソレは距離が近いにも関わらず何故だかその場から動かず、襲ってこなかった。
その隙をつき、彼は作業場へと死に物狂いで走った。
はあ…はあ…
皆さん!!大変なんです!!助けてください!!!
…しかし、賑やかだった作業場には静寂が流れ作業員達の気配は全くしなかった。
皆さん!!何処にいるんですか!!
...するとその数秒後、後ろから足音が聞こえた。
SCP-939 - With Many Voices (数多の声で)
http://ja.scp-wiki.net/scp-939
Object Class : Keter
元ネタ執筆者(日本語訳) : Adam Smascher 様
キャラ素材 : SCP-811Hatena 様
(MMD SCP Newcomer) SCP-939 V2 (Dl)
※尚、このストーリーは二次創作であり、原作のコンセプトとは全く関係ありません。
Keterは結構グロいですねー