とある夢に入った時のこと。その夢の悪夢は凶暴で、私一人では抑えきれなかった。
とある夢に入った時のこと。その夢の悪夢は凶暴で、私一人では抑えきれなかった。
(どうしよう、このままじゃ負ける!)
焦りは隙を生む。遂に力負けし、私は悪夢に吹き飛ばされた。その瞬間を狙い悪夢が攻撃をしかけてくる。
朝華!
私の名前を呼ぶ声。同時に体が突き飛ばされた。
突き飛ばされた衝撃で地面を転げまわる。痛みを感じつつもなんとか立ち上がると、そこにあったのは、
チーシャ!
悪夢の攻撃により傷ついたチーシャが横たわっていた。
すぐさまチーシャの元に駆け寄る。
チーシャ、どうして?
……の中でも
チーシャが必死に言葉をつむごうとする。
たとえ夢の中でも、君を傷つけたくなかったから。君を巻き込んだ側の僕が言うのも、おかしな話だけど
チーシャの体が透き通っていく。
嫌だ、嫌だよチーシャ!
さよならだ、朝華
そのままチーシャの体が完全に透明になり、四散する。
チーシャ……
その瞬間、私の中で何かのスイッチが入った。
私の中の怒りが、悲しみがオーラとなり体からあふれ出す。
さきほどまで暴れていた悪夢が、ウソのように怯えていた。
今の私はただの眠井朝華ではない。
私は……超(スーパー)くそねみまじかるだ!
そこには先程までとは違う、『戦士』の姿があった。
って言うの考えたんだけど、どうかな?
いや、夢の中で君の夢を語られてもねぇ
チーシャがため息をつく。
そう、さきほどまでの出来事は私の創作、妄想なのだ。我ながらよくできた物語だ。
ちなみにさっきみたいな状況になっても、僕は君をかばう気ないから
……マジ?
マジ
この日、私の人間不審度はちょっぴりアップした。