今日は土曜日。学校に行く必要のない休日だ。

眠井 朝華

(今日は一日のんびりしていよう)

 ここで『お前は普段からのんびりしているだろう』と野暮なことを言ってはいけない。
 私はベッドの上に寝ると、大きくあくびをした。

眠井 朝華

(さぁ、たっぷり寝るぞー!)

 そのまままぶたを閉じる。私は一気に眠りへと落ちていった。

チーシャ

やぁ、よく来たね

 夢の世界にやってくると、そこにはチーシャの姿があった。

眠井 朝華

こんにちはチーシャ。でも今日はお休みだから。というわけでまた今度

チーシャ

何を言っているんだい。休日はこの前あげただろう。今日は丸々一日悪夢対策だ

 チーシャがいきなりとんでもないことを言い出した。

眠井 朝華

何を言っているの。今日は休日で

チーシャ

朝華、君にいくつか聞きたいことがある

眠井 朝華

な、なによ

チーシャ

朝華、君はバイトをしているかい?

眠井 朝華

……してないです

チーシャ

学校にはちゃんと通っているかい?

眠井 朝華

……通ってはいるけど、保健室登校で半分寝ています

チーシャ

それじゃあ毎日が休日みたいなものだね。さぁ仕事を始めるよ

眠井 朝華

嫌ぁー!

 こうして私の貴重な休日は、一日夢の中で悪夢を解決するために費やされたのだった。

pagetop