鯖缶

お前は・・・!

やっと起きたか

鯖缶

誰だ?

われの顔も忘れたのか?

なんてクズじゃ・・・

バラバラにして切り身にしてやりたいのう

鯖缶

もうなってるんだけどな




鯖缶

ははは

ははは




鯖缶

待て、そうじゃない




なにがじゃ

鯖缶

とりあえず土台から説明してくれ

なぜじゃ

鯖缶

理解に困ってるからだろ!!

ッ わかったよ、もう




鯖缶

俺に性格は煮てるし、嘘ではないようだな




えーとまず




お母さんの卵にお父さんの




鯖缶

そこからじゃねえ!!!




白子

私は貴様の妹に当たる繋がりで
「佐場野 白子」じゃ

鯖缶

俺に家族なんていたのか・・・

白子

そうじゃ

鯖缶

白子っつってもお前はフグの白子か?

鯖缶

言葉に毒があるしな

白子

鯖じゃボケ

鯖缶

・・・

鯖缶

俺たちの親はどこにいるんだ?

白子

それはわれにも分からん

白子

目が覚めた時はもうこの状態で
何をするために生まれたのかも分からんかったのじゃ

白子

でも生まれる直前に声が聞こえてな

鯖缶

!!




白子

できるだけ「恋を壊しない」ってな




鯖缶

え・・・?

鯖缶

嘘だろ、なんてこった・・・

白子

なぜ驚いている?

鯖缶

俺もお前と同じ体験をした

鯖缶

しかし、俺が聞いた謎の声からは




鯖缶

できるだけ「恋を導きなさい」ってな




白子

なんじゃと

鯖缶

ようするに血が繋がったライバルになるってことなのか

白子

あんまりじゃ





「ちなみに容姿は人間にはただの缶詰に見え
 同じ缶詰同士は容姿が見えるのだ。」




鯖缶

・・・

鯖缶

これからどうするつもりだ

白子

とりあえず住まいを探すかのう

鯖缶

俺と一緒に住めばいいじゃないか

白子

目的が違う以上、敵同士が仲良く暮らせる自信もない

鯖缶

まあ、そうだよな・・・

鯖缶

よさそうな所を知っている

白子

本当か!

鯖缶

ああ、ついてこい




~白子の自宅(仮)~




白子

・・・




白子

おい

鯖缶

なんだ?

白子

われにここに住めというのか

鯖缶

ああ、それ以外に何がある

鯖缶

俺も昔ここに住もうと思ったんだけどな

鯖缶

どうも居心地が悪くてな
あの場所に落ち着いたんだ

白子

あんなところでは
ゴミと一緒に紛れるゴミではないか

鯖缶

なんか言ったか?

白子

・・・

白子

こんな小汚い所いやじゃ

鯖缶

贅沢言うなよ
誰かの家に忍ぶわけにもいかんしな

白子

仕方ないかの・・・

鯖缶

とりあえずお互い頑張ろうぜ

鯖缶

また必要な時に会いにでもくるわ

鯖缶

じゃあな!

白子

・・・







白子

・・・




白子

ありがとう、兄じゃ





第三話へつづく・・・

(かもしれない)

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