左様ですか・・・

だから視てほしい。
アリス様がどこにいるか

そんなものは城であろう。
聞くまででもないはず

魂の実体化、
成功したんだな

やはり其方なら知っておったか

それは、何故
俺が知らなかったと思う?

・・・報告していなかったからだ

そうだよな。
管理人に通さなかった場合・・・

分かったから!!
わしの視た結果を話す。

そうこなくっちゃ

視えない・・・だと

やっぱりそうかよ

もしかしたら・・・

別世界へ誘拐された
可能性がある。
きっとそれしかない

別世界を視てみる・・・
だが、もし鬼に
つかまっていた場合

ただじゃ済まないぞ

分かってる。
でも無理はするなよ

わしはそんなに
か弱くない。

・・・いけ

もしかしてもう
視えたんですか?

ふむ。
場所は白雪姫ストーリーか

そんなに遠くない場所だな

気付かれないように
しなければ、勘の鋭い奴は
逃げてしまう可能性がある。

了解。
じゃあ、行ってくる

これ、持っていくがよい
少しは使うときが来るだろう

渡されたのは、一つの鍵だった。
少しだけ錆の付いた見た目は鍵。

でも軽く押すと形が変形した。
そして暫くすると、鍵の鍵の頭部分に
埋め込まれている宝石の欠片が緑色に光沢した。

すると、その鍵は先程の粘土のようなものが
カチカチの金属の鍵へと変身した。

こんなもの、預かってもいいのか?

それが道標となってくれる
はずだ。きっと役に立つだろう

ありがとう。

達者でな

ありがとうございます

狐とその仲間たちは
社の奥に入っていく。

『白雪姫』まで

社の奥にある扉を潜り抜けると
そこは、まさに異世界だった。

うわあ!
さすが西洋!

お前、いつの間に
変身したんだよ

やっぱりなりきるのが
一番ですよ

可愛いね、狸ちゃん!

ありがとうございます!

早く行くぞ

狐さんは変身しないんですか?

仕事の時は
この格好って決めてるんだよ

へー。
こだわりがあるんですねえ

似合ってるぞ

あ、ありがとうございます・・・

は、早く行こう?

うん。そうだな

やけにグイグイと狐を引っ張った。

すみません

少しお話しいいですか
猟師さん

・・・五分なら

充分です

そう言うと、四人は少し奥に入った
路地裏へと足を進めた。

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