それはいつもの帰り道。
小学校から変わらない帰り道。
幼馴染との帰り道。
それはいつもの帰り道。
小学校から変わらない帰り道。
幼馴染との帰り道。
あたしってば最近忘れっぽくてさー
んー
土曜だ!って思ったら、もう月曜!ってなるんだよねー
んー
もー!ちゃんと聞いてる?
んー聞いてる聞いてる
じゃあ私が話したことを一文でまとめよ!
亜里沙が老けた。
老けてないし!忘れっぽいって言っただけじゃん!!
認知症じゃね。
そんな歳じゃないですー!
こんなくだらない会話を
小さい頃から繰り返していた。
ねえ
先ほどしていた会話と違い少し亜里沙の声色が変わる。
ん?どうした?
私たちって小学校からこんなかんけいだったよね。
そうだな。
確か亜里沙が男子にボッコボコにされてたんだよな
それ助けてボッコボコされてたの文也じゃん。
それからもいろいろあったけど
あの頃から
亜里沙は一歩前に出て
こちらに振り向く。
ドキッと心臓が動く。
私、文也のこと――――――――
………え?
一歩前に出ていた彼女は交差点から飛び出してきたトラックによって散った。