ってわけでよ、日曜お前らも来てくれ!

あたし、その日、無理だわ

まじかよ! 高井は!?

空いてるけど、宮川の恋路のための脇役でしょ!?

わかってる! なんか奢るからよ!

……なら、行ってあげなくもないけど!

せんきゅーっ! そしたら、四人だな!

もう一人来るの?

おう! 杏月ちゃんも誰か一人連れて来てくれるって連絡あったから

しょうがないから、前売りチケット買っといてあげるわ!

助かるー! 高井、お前サイコーだよ!

別にアンタの為じゃないんだからねっ!

ああ。杏月ちゃんは本当に良い子だからよ! まじ友達なってみてくれ

宮川、なんでその子に惚れたんだっけ?

それは、話せば長くなるんだけどよ、実は

長くなるんならいいやー

おいっ! 話させろよ! てか聞いて!?

はいはい、勝手にどうぞ……

あの子はな、どうしたら人が喜んでくれるのかをいつも考えてる、モサくて超おせっかいな子だったんだ

——中学一年の頃。

宮川って奴を出せ!

あ? オレだけどなんすか先輩

お前か、俺の仲間を可愛がってくれたのは

絡んできたのはそっちなんすけど

ちょっと来いや

 屋上に連れて行かれるオレ。

ぐふっ

 オレは数人に囲まれ、好きに殴られたあと、床に倒れこんだ。

くそっ、負けた……

二度と逆らうんじゃねーぞ

けっ! 知るか!

こいつ! まだそんなことを

へっ! オレに勝ちたきゃ、小栗旬でも連れてきなっ!

いやお前、負けたってさっき言っちゃってるから……

 そこへ杏月ちゃんが駆け寄ってきたんだ。

ちょ、止めてください

SP-1『宮川秋、仲間を探す』

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