昼休みに堀坂くんと出会った日の放課後。
私はまだ思い出しニヤニヤを抑えられないまま、下校時間になり靴箱へ向かう。
そこでは女子たちがざわついていた。
校門にイケメン出現!
背高でモデルみたいだったねー!
西高の制服だったよ
昼休みに堀坂くんと出会った日の放課後。
私はまだ思い出しニヤニヤを抑えられないまま、下校時間になり靴箱へ向かう。
そこでは女子たちがざわついていた。
なんだねこの黄色オーラは
校門のほうね
私とウリエルは校門へ向かう。
……というか帰り道だからそっちに行くだけで、今は他のイケメンとかどうでもいいんだけど。
堀坂くん、かっこよかったな……
思い出しニヤニヤ。
あ! 杏月ちゃーん!!
そこへ私を呼ぶ声がした。
声の主は手を振りながら、私目掛けて駆け寄ってくる。
秋?
ちょ、あの子が彼女?
え、地味じゃね?
あの女子、クラスで浮いてる奴じゃね?
(聞こえてますがっ)
ありえねー
(しゅん……)
こうハッキリ聞くとヘコむな……。
間に合って良かった! 一緒に帰ろーぜ!
そこへ満面の笑みで私の手をとる秋。
ちょっ
さすがにこの女子達の中、自分だけに駆け寄ってきてくれるとトキめいてしまうではないか。
ズルい……
昔からこうゆう奴だからしょうがない、と自分に言い聞かせながら秋に付いていく私。
どこ行くの?
や、どこって訳じゃねーけど
あー、そだ、これ
秋は鞄から袋を取り出して私に渡す。
これっ……のど飴っ!?
昨日、少し喉が痛いって言ったんだっけ。
わざわざ持ってきてくれたんだ。
おう、体調大丈夫か?
もう、へーき……
そっか! なら良かった!
……ありがとっ
イケメン……てゆーかこれ、女子力高い系だよね。
本当に優しい人だ。
私なんかと付き合わなくて良かったね。
ま、今日も早く帰ってしっかり寝ろよ!
えっ? どっか行くんじゃないの?
いや別に? 会いに行くって宣言したろ? それ
や、でも昨日の今日でいきなり実行? 行動力ありすぎじゃんっ
地元一緒なんだし送るぜ!
でも私、電車だよ?
ああ、今日はオレも電車で来た!
そうこう話しているうちにまたミーハー女子達の視線が集まっている。
ほら、手とか掴んでると勘違いされちゃうよ
あ、ごめん!
焦って手を離す秋。
彼氏でもない男に手握られたら嫌だよな、ほんとゴメンっ
や、そうゆうことじゃなくて
こいつはニブチンってやつなのか
そのようだわ
へ?
いえ、なんでも