橋本ピッツアとキナ臭い副業
橋本ピッツアとキナ臭い副業
かつて江戸っ子には
仕事を二つやってるやつは半人前！
男なら腕一本仕事一本で食えてこそ一人前！！
という考えが根底にあり
今もそういう気質の方々はいらっしゃるが
正直それじゃ経済的に心もとない時代に
突入しつつある。
万が一の小銭
が必要な時代だ。
ピッツアはこれまでの３１年間の半生
そのポンコツ故にゆるい仕事しか続けられず
それらを上手く掛け合わせながら
今日まで生活してきている。
大抵それらは一見キナ臭く
だがその実情はじつに適当で
居心地がよい。
このキナ臭い副業シリーズ
(以下、キナ副)
ではそういった
自分の選りすぐりの生ぬるいグレーゾーンを
ざっくばらんに紹介していく
文章である。
タウンワークに載っていない
ゆるいスリルをお求めの方だけ
この先をご覧ください。
というわけで
今回紹介させて頂くのは
治験ボランティア
である。
治験ボランティアとは
くすりの候補！！
を人が試しに飲んでみて安全性を確かめ、
審査を通して市販に出回るくすりを
作るための工程の一つである。
それだけを聞くと
怪しい人体実験
自分の血を売る生活
切り捨て御免！！
最悪死体洗いのような都市伝説的な仕事内容
などをイメージする人もいるかもしれないか
実際はかなりクリーンな印象を受ける。
会場は大学病院など医療施設が殆ど。
充分にマウス実験を行った後のものなので
余程のモノでない限りは
基本的に身体に害はない。
・・・少なくとも自分の経験上は。
万が一治験中に体に異変が起きたら
病院持ちで診察治療を受ける事も
可能である。
無料で検査日ごとに
身長体重はもちろんのこと
心電図や採血
健康診断
も出来て
人間ドック分おトク。
実際ものによっては
糖尿病
肥満
花粉症対策
他アレルギー対象の治験ボランティアも
あるので本気で症状に悩んでいる人の
安価な治療にもなる。
治験会場は全国津々浦々に存在し
入院タイプから通院タイプまで
じつに多種多様である。
気になる人は(治験 募集)で検索ぅ♪検索ぅ♪
ボランティアだから二足のわらじにはノーカウント。
矛盾じゃないよ、人助けだよ。
だからオイラは今日も江戸っ子だよ。
ピッツアが受けた治験は
なんちゃらウイルス抗ワクチンのテスト。
隔週一回の通院タイプで
大体２０代３０代対象で
明らかに営業の合間を縫って来た
サラリーマンの姿もちらほらある。
ピッツアは基本夜の仕事なので、
日中の昼寝を治験の日だけ少し我慢して
拘束３～４時間
時給換算８０００円
のかなり早アガリでローカロリーな
日雇い労働をした気分で帰宅する。
あー、なんか眠い
そして結局夜の仕事まで
また昼寝をする
お気楽極楽な
３１歳を満喫している。
病院外での自分のミッションは
毎日適当に被験者日誌を書く事
激しい運動をしないこと
そして
ヤマトのクール便で採便(うんち)を送る
もしくは
通院当日に自力で持っていく事である。
自分の治験において
唯一のギャンブル要素がこの採便で
治験前日に送れば安心だけど
郵送料８６２円が
自己負担になる。
当日の朝一発勝負で回収すれば送料は浮く
ただし
もし不発に終わった場合には目も当てられない。
経験は無いが
すいません。朝の採便が取れないので今日の治験は欠席させていただけないでしょうか？
と詫びの電話を
入れなければならないだろう。
うんちが出ないから行かない
というワケのわからない理由で
参加負担費８０００円を
ふいにしなければならないのだ。
実際
先日の治験当日が大変危うかった。
前夜にこれでもかというくらい
夕飯を食いだめし
早起きしたにも関わらず
全然出ない。
腹筋
散歩
ヨガ
冷たい豆乳
コーヒー
あらゆる利便効果の見込める
技術を駆使したが一向に出ず
結局トイレに３０分籠って
気合いでにじり出した。
そのまま３０分遅刻した。
そんな風にユルやかに
時にスリリングに
この治験ボランティア日程を
一日一日着実に消化していくのである。
本業のバッティングセンターで
後輩によく愛に溢れた悪態をつく自分は
お前は本当にクソ野郎だな。
でもまあうんちをクール便で送ってお金を貰ってるおれはリアルクソ野郎だけどな
というのが最近の鉄板ネタである。
今回はこれでしめえだよ！！
あん？
おしまいって意味。
完
