鈴石茜

はぁぁぁ可愛いなぁぁ

鈴石茜

やっぱ最新刊も一番かわいいのはみぅちゃんで決定なんだけど、でもやっぱちーちゃんのこの照れ隠しの表情も最高でっ

鈴石茜

ほんと大好きだなぁ

佐島亮

…………

鈴石茜

うわあっ待ってましたサービスシーン!!

佐島亮

なにやってんですか、鈴石先輩

鈴石茜

うわっ!?

佐島亮

…………

鈴石茜

い、いや、これはね、違うの。たまたま、たまたま目についたから……っ

佐島亮

だからって勝手に人の漫画見て興奮していないでください

鈴石茜

ここ、興奮なんてしてないし!

佐島亮

シャワーシーンで『待ってましたサービスシーン!!』とか騒いでいたじゃないですか

佐島亮

こんな人が生徒会長とか学校も終わりですね

鈴石茜

べ、別にいいじゃん。二次元の女の子に夢見たってさ!

鈴石茜

自分だってあやりんが好きなくせに!
人のこと言えないよー?

佐島亮

失礼ですね

佐島亮

あやりんは僕の嫁なので好きでも問題ないです。

鈴石茜

……こんなんが生徒会会計とか世も末だよ

佐島亮

心外ですね

鈴石茜

あれ? でも前佐島くんの嫁は祈里ちゃんって言ってなかった? いもパラの

佐島亮

祈里ちゃんは妹です!

鈴石茜

…………あ、頭大丈夫?

佐島亮

鈴石先輩には言われたくありません

佐島亮

大体鈴石先輩は女の人なんですから、現実の男子を好きになったりしないんですか?

鈴石茜

え? ない

佐島亮

即答ですね

鈴石茜

いや、二次元の女の子可愛いじゃん? 萌えじゃん? 興奮するじゃん? 満たされるじゃん? だから現実世界の恋愛とかそういうのいらない

佐島亮

とかいって、本当は相手がいないだけでしょう?

鈴石茜

そそ、そんなことないし!

佐島亮

図星だ

鈴石茜

い、今なんか図星だ、とか思ったでしょ!? 

佐島亮

こ、心の声が!?

鈴石茜

大体二次元に夢見ているのは佐島くんも同じなわけでね……?

佐島亮

僕は、ちゃんと現実で彼女を作りたいですよ!

鈴石茜

そうなの?

佐島亮

ま、僕なんかと付き合ってくれる女子いないですけど

佐島亮

あーあ、空から美少女降ってこないかなあ

鈴石茜

はーぁ

鈴石茜

ま、人のこと言えないのは認めるけどさ。終わってるよね、この生徒会。

佐島亮

生徒会長の鈴石先輩と、会計の僕と、不登校の副会長と、停学中の書記

佐島亮

終わってますね

鈴石茜

悲しいほどにね

鈴石茜

まあ、佐島くんはなんだかんだ言ってきてくれるだけありがたいよ

佐島亮

お褒めの言葉ありがとうございます

佐島亮

じゃ、来るっていう活動を果たせましたし帰りますね

鈴石茜

おい待て仕事しろ!

佐島亮

なんかありましたっけ?

鈴石茜

生徒会顧問がね、新入生歓迎会の時の看板やらなんやらを片づけ忘れて放置していたから片付けておけって

佐島亮

えー? それ僕たちの仕事じゃなくないですか?

鈴石茜

生徒会はね、何でも屋なの。活動の八割は裏方だよ

佐島亮

とんでもないですね

鈴石茜

そんなもんだよ

佐島亮

じゃ、早く片付けましょう? 僕は帰って録画したアニメ見なきゃならないんで

鈴石茜

お? そういや今期は何見てるの?

佐島亮

必殺町娘とプリンセススクールですね

鈴石茜

必町!? 必町見てるよ私も!

鈴石茜

推しはコノハちゃんなのぜ~

佐島亮

また黒髪ツインテですか

鈴石茜

違うよ。私は性格重視なの。暗い過去アリ設定最高。そっちはどうなの?

佐島亮

もちろんことぶきちゃん一択

鈴石茜

また元気系妹キャラじゃん

佐島亮

また、とは何ですか。言っときますけどことぶきちゃんは小さい頃にお母さんを失くしてお姉ちゃんを守るために健気に戦う妹キャラで、あやりんは……

鈴石茜

はいはい、仕事するよー

佐島亮

あ、ちょっと! 終わってないんですけど!!

鈴石茜

すっかり遅くなっちゃった

佐島亮

鈴石先輩が『ついでに体育館倉庫掃除しよう』とか言い出すからです

鈴石茜

だってこういうの見ると気が済まなくて

佐島亮

鈴石先輩は優しいですねえ

鈴石茜

そ、そう?

佐島亮

僕だったらほっといて帰りますよ

鈴石茜

ふうん……ま、私のわがままに付き合ってくれてありがとね

佐島亮

仕事ですから

鈴石茜

まあ、そろそろ帰ってお互い録画したアニメを見るとしようか

佐島亮

そうですね……

佐島亮

あ!!

鈴石茜

わっ

佐島亮

……っ

鈴石茜

や、やば……置き方が雑だった……

佐島亮

鈴石先輩……っ

鈴石茜

え!?

佐島亮

いてて……

鈴石茜

さ、佐島くん!?

佐島亮

大丈夫ですか? 鈴石先輩

鈴石茜

え、あ、うん……佐島くんこそ……

佐島亮

僕は大丈夫ですよ

鈴石茜

な、なんで私を庇ったの?

佐島亮

そりゃまあ鈴石先輩女の子ですし

佐島亮

一応。

鈴石茜

い、一応とはなんだ!

鈴石茜

で、でも本当に大丈夫?

佐島亮

平気です

佐島亮

こういう時くらい役に立たせてください

鈴石茜

う……うん、ありがと

佐島亮

さ、これ片付けて帰ってアニメ見ますよー

鈴石茜

あれ……なにこれ

佐島亮

どうしたんですか?

佐島亮

怖くてびびっちゃいました?

鈴石茜

んなわけないでしょ!

鈴石茜

な、なんで私ドキドキなんてしちゃってるの……?

鈴石茜

げ、現実の、しかも男子なんかに興味ないのに……

鈴石茜

へ、変だよ……

次回、鈴石さん、現実を見る?

現実何それおいしいの?

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