神原満

……にしても、はなちゃん、遅いな

成沢洋太

ちょっと心配、かも

神原満

……よし

神原満

そんじゃあ俺、ちょっと傍の違うところ調べてくるよ

成沢洋太

え、ええっ! 単独行動は駄目って――

神原満

平気平気、すぐそこの階段見てくるだけだからお前ははなちゃん待っててあげな

成沢洋太

え、でも……

神原満

吊り橋効果って知ってるだろ? そこに俺が居ちゃ邪魔っしょ

成沢洋太

ぐ、うう……

神原満

じゃ、頑張れよ。何、すぐ戻ってくるよ

成沢洋太

ぜ、絶対戻ってきてね! そのままどこか行かないでよ!

神原満

わかってる!

神原満

とは言ったものの、様子見て席外したほうが良いなら外すか

神原満

わかりやすいんだよなぁ。とっととくっつけ、見てる俺がじれったいわ

神原満

さて、ここは異次元に繋がってるとか言うが、何がどう繋がってんだ?

神原満

定石なら鏡ってとこだけど

神原満

っと、委員長にメールしないとな。『階段調べまーす』、と。

神原満

……

神原満

ま、やっぱり何もないよなぁ

神原満

でもま、もうちょいここにいるか。遅くなったって言えば、許してくれるだろうしな

神原満

……にしても、いなくなった子が委員長の友達とはねぇ。ってか、誰だっけなそれ

神原満

もうちょいで名前が思い出せそうなんだが……

田倉恵美

あっ、あの!

神原満

ん?

田倉恵美

ごめんなさい、私、園崎委員長のお手伝いしようとここに来たんですけど、遅刻しちゃって……

田倉恵美

それで、委員長から話を聞いて、私も何か調べようと思って、此処に来たんです!

神原満

ああ、成程。でも階段なら俺がもう調べちゃったよ

田倉恵美

ええっ、そうなんですか!? どうでした!?

神原満

とりあえず何もないみたいだね。噂自体も漠然としてるし、調べようがあまりないのも事実だけど

田倉恵美

うー、出遅れちゃいました……

神原満

そうだ、君、委員長の友達なんだよね。友達の友達は友達ってね。俺、神原満。君は?

田倉恵美

あっ、ごめんなさい! 私、田倉恵美です!

神原満

田倉? どこかで――

田倉恵美

あっ、あの、どうかしました?

神原満

ごめん、何でもないよ。恵美ちゃん、ね

田倉恵美

はいっ! それじゃあ私、違うところ調べてきますね!

神原満

大丈夫? 一人は危ないけど

田倉恵美

大丈夫です! それから、ここの七不思議なんですけど、鏡に背を向けちゃいけないんですって

神原満

そうなんだ? 良く知ってるね

田倉恵美

こういうの大好きで、私も調べたがりなんですよ! それじゃあ!

神原満

……中々可愛い子だったな

神原満

……背を向けちゃいけない、か

神原満

するなって言われるとしたくなるのが人の性だよねぇ

神原満

ま、何もないだろうしね

神原満

…………

神原満

…………

神原満

やっぱり何もないみたいだな

神原満

さて、行くかな……ん?

神原満

待てよ、もしかして、田倉恵美、って――

神原満

ん?

成沢洋太

帰ってこないし……

成沢洋太

……でも、どうしようもないしな

――全ての七不思議が揃うまで、後四人

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