――全ての七不思議が揃うまで、後六人
さーて。オレらはどこにしよっか
ご、ごめん……ちょっとトイレに行かせて……
あははっ、やっぱ出くわす前に行っとかないとねー。怖くなっちゃう前じゃないと
はなちゃんが可哀想だから怖がらせること言うなってー
ううう……な、何かあったら叫ぶね!
はーい。そうでもされないで勝手に入ったら、俺等変態だしねー
じゃあ、入口の所で待ってるねー。ね、満
ああ
あ、ありがとう……。それじゃあちょっと待っててね
うう……やっぱり夜中のっていうだけで怖いなぁ……
そういえば、トイレも何かあるんだっけ……。何階だか忘れちゃったけど、ここじゃないといいなぁ……
で、でも委員長、困ってたし……。そんなこと言ってる場合じゃないや。よし、メールしよう
『トイレの花子さん、調べます』と……ついでだからちょっと申し訳ないけど……
きゃっ……って、か、風のせいで扉が動いただけ、だよね……
大丈夫、怖くない……。ええと、花子さんを呼び出すのはどうするんだっけ……
確か、戸を三回叩いて呼び出すんだよね……
一番奥のトイレ……と
は、はーなこさん、あそびーましょ
……
……
……
何も、ないなぁ
良く考えたら榛葉君が花子さんじゃないって言ってたような……
でも、だったらどうやって確認すればいいんだろう…………
……
しょうがない……かなぁ
よし、トイレ済まして洋太君達にも助けてもらおう!
……うん?
あれ、この個室、鍵がかかってる……。もしかして、エリカちゃん来てるのかな
エリカちゃーん? 来てたのー?
あっ、鍵が開いたみたい。エリカちゃんだったんだ!
エリカちゃーん
え?
はなちゃん、遅いねぇ
女の子だし、そういう事言ってやるなって
そ、そういう意味じゃないよ! 心配で……
ふーん……ホントにお前ははなちゃんの事好きだねぇ
なっ!
ま、いいさ。もうちょっと待ってようか
――全ての七不思議が揃うまで、後六人